【フルコンタクト空手】流派を越えた体重別決戦が大阪でスタート 日本一を争う女子ベスト4、男子ベスト8が決定
女子
女子重量級は、新極真会第13回世界大会で18歳ながら優勝をはたした鈴木未紘が強さを見せて2日目へ。同じく世界大会で活躍した漢藍理と藤原桃萌、さらに桜塾の小林由依菜も最終日への切符を手にした。 先述の鈴木に次ぐ世界大会準優勝の網川来夢がエントリーした女子軽重量級は、波乱含みの展開となった。シードの鴨宮菜々花が顔面殴打により失格となり、ベスト4の一角が欠ける事態に。その中で“高速パンチ女子大生”の愛称で人気を博している目代結菜、過去に重量級で4回、軽重量級で1回の優勝を誇る久保田千尋、さらには篠原智美が決勝日に進出。同じく勝利した網川とともに最終日を争う。 女子中量級は前回大会のベスト4が不在なこともあり、予測が難しい展開となった。その中で活躍を見せたのが前回大会軽中量級女王の水谷恋だ。階級アップで新たな境地に挑む。水谷の対抗に座った冨村日花を漢鈴那が破るというサプライズとともに、JFKO青少年大会を連覇中の細谷誉、井上ほの花といった選手もベスト4に名を連ねた。 女子軽中量級のベスト4は石野まこと、水谷藍、小嶋夏鈴、富野真麻。石野と冨野は過去にJFKO全日本大会でチャンピオンに輝いており、盤石な強さを見せたと言っても過言ではないだろう。2日目にどのような激戦が展開されるか期待が高まる。 女子の中で最多のエントリー数となった軽量級。森みいな、清水由埜、山中咲和、澤井ナノといったいずれも10代の選手がベスト4に進出した。森と清水は前回大会の決勝でも対戦しており、今年も再戦が実現するのか注目したい。 今大会はWFKO(全世界フルコンタクト空手道連盟)が主催する『第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会』(以下、第1回WFKO世界大会。2025年5月31日~6月1日開催、有明アリーナ)の日本代表選抜戦も兼ねており、男女の各階級上位3名が世界大会の代表に選ばれる。 体重別の世界一を決める第1回WFKO世界大会は、コロナ禍の影響で2度の延期の末に中止を余儀なくされた背景がある。JFKO全日本大会2日目は各選手が世界大会の代表権を目指して一心不乱に闘いに臨むだろう。 代表権争いのため、全階級で3位決定戦がマストとなっているのも今大会のトピックス。最後まで目が離せない熱い決勝日になることは必至だ。階級別日本一の称号、そして世界への切符を手にするのは誰になるのか。その結末に注目したい。
写真/川本学