元祖美女ボクサー好川菜々の挑戦 世界前哨戦に向けて
元OPBF東洋太平洋女子ライトフライ級王者
元祖美女ボクサー好川菜々の挑戦 世界前哨戦に向けて
“元祖美女ボクサー”として活躍する元OPBF東洋太平洋女子ライトフライ級王者の好川菜々(37)=堺東ミツキボクシングジム=が29日、「堺市産業振興センター」(堺市北区)で世界前哨戦をサオチエングライ・シットクルパラチ(タイ)と行う。クリアすれば、今秋にも世界再挑戦となるだけに期待度が高く、好川自身も「プロのデビュー戦の時から、求めていたのは世界チャンピンです。夢を実現したい」と意欲を見せる。
夫の野上真司氏が初めてセコンドに
昨年4月29日、プロ5戦目で初の世界戦に挑み、WBA女子世界ミニマム級王者アナベル・オルティス(メキシコ)に判定0-3で完敗。それからちょうど1年。夫の野上真司氏(41)が初めてセコンドにつくが、野上氏は元WBOアジア太平洋スーパーフェザー級チャンピオン。2人は日本ボクシング史上初の夫婦チャンピオンでもある。 ジムを訪ねると、前哨戦を前に「もう一回、2人で世界を目指そうと考えてやってきた。2人が一番望んだ形がかなう」と、闘志をみなぎらせて練習に励む好川がいた。
まったく環境のないところからのスタートだった
アマチュア時代は全日本女子選手権で3階級制覇(フライ級、ライトバンタム級、フェザー級で優勝)を果たしたエリートだ。2008年と2012年世界選手権日本代表。プロデビューは35歳と遅かったが、第3代OPBF東洋太平洋女子ライトフライ級チャンピオンに。だが、その後も決して道は平坦ではなかった。 高校生の時はバスケットボール選手で、大阪国際女子大学在学中はフルマラソンに挑戦していた。21歳からマラソンのトレーニングの一環としてボクシングを取り入れたが、マラソンではタイムが伸びず、当時非公認だった女子ボクシングを始めたという。 「その頃、女子ボクシングってほとんどなかった。今でこそ環境が整ってますけど、ジムに行っても受け入れてないとかで練習場所がなく、女子が来る世界じゃないって言われたりもしました。世間的にも女子の格闘技が認められてなくて、親にも2年間内緒でやってました。まったく環境のないところからのスタートだったんです」 それでも、めきめきと腕を上げ、アマチュア時代は輝かしい戦績を残し、たびたびメディアにも取り上げられている。