【コラム】黄金世代の旗頭、大ケガ、大きな挫折…“サッカーの楽しさ”の体現者「人間・小野伸二」の姿とは | DAZN
【小野伸二氏オリジナルドキュメンタリー『SHINJI ONO』コラム】元サッカー日本代表の小野伸二氏に独占密着したオリジナルドキュメンタリー『SHINJI ONO』のエピソード全3回が、6月26日(水)にスポーツ・チャンネル『DAZN(ダゾーン)』で一挙配信される。昨年12月に現役引退した小野氏は一貫してサッカーを楽しみ、そして選手としての“最後の日”を迎えた──。
“サッカーの楽しさ”って、いったいなんだろう。 楽しみ方は人それぞれ。立場もバラバラ。ゴールを決めた瞬間に歓喜を爆発させる人もいれば、ゴールを守った瞬間に拳を突き上げる人もいる。プレーするのが好きな人もいれば、見ることが好きな人もいる。もちろん応援することが好きな人だっている。年代が違えば、国が違えば、ポジションが違えば、それぞれのサッカー観がピタリと重なることなんて、たぶん、ほとんどありえない。 それでいて、みんなに共通する“サッカーの楽しさ”なんてものが、本当に存在するのだろうか。 小野伸二はよく、それを体現する人と評されてきた。 「あんなに楽しそうにプレーする人はいない」 「見ているこっちまで楽しくなる」 「小野伸二は、いつも笑顔だ」 2023年9月27日、そんな唯一無二の存在であった小野が、シーズン限りでの現役引退を発表した。 44歳の誕生日。フェイエノールト時代の背番号「14」と北海道コンサドーレ札幌時代の背番号「44」を並ばせた14時44分。ロッカールームに入ってきた時は、鼻歌を歌いながら楽しそうに。スマホをタップするその瞬間は、それなりの緊張感を漂わせながら。静かな心でその瞬間を待って、インスタグラムの「シェア」ボタンをタップした。 「上がってます? 無事に? よかった、あぶねえ。こういうの疎いんでね。こっちのほうが緊張するわ、サッカーするより」 物語は、ここからスタートする。 DAZNのカメラは、小野の“最後の日々”に密着した。 ラストゲームまでの約3カ月間、小野は何を思い、誰と言葉を交わし、どんな表情で過ごしたのか。残された時間と静かに向き合う彼の、ありのままの姿を記録した。