レッドブル&HRC密着:高ダウンフォース仕様のパッケージを採用。セクター2で遅れ僅差でPPを逃すも「ここ数週間で経験した問題はなし」
ポールポジションを逃したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、F1第10戦スペインGPの予選後にこう語った。 【写真】2024年F1第10戦スペインGP 金曜日にRB20のフロアを持ち込むレッドブルのクルー 「チェコからトウ(スリップストリーム)をもらったけど、少し足りなかった。でも、予選のパフォーマンスには満足している」 なぜ、フェルスタッペンはセルジオ・ペレスのスリップストリームを利用したのか。それは、金曜日のフリー走行でふたつの異なるウイングを試した結果、フェルスタッペンとチームはフリー走行3回目で、よりダウンフォースが高い仕様の空力パッケージを採用したからだ。 「確かに、僕たちはビッグウイングを走らせた。なぜなら、フリー走行3回目でもまだクルマが十分に安定していなかったからだ。ダウンフォースをつけたことで、それは修正できたんだけど、今度は予選に向けて気温が少し下がったために、いくつかのコーナーがフラットアウトになってしまったことで、僕たちの戦略があまりうまくいかなくなってしまった」 本来であれば、高速コーナーで速いRB20。カタロニア・サーキットのセクター2で最速であるはずが、ポールポジションを獲得したランド・ノリス(マクラーレン)にコンマ1秒以上遅れをとってしまった。 セクター3でなんとかノリスを上回るも、セクター2での遅れが響いて、ポールポジションに100分の2秒及ばず2番手に終わった。 フェルスタッペンはこう語る。 「ここ数週間で経験したような問題は今回はなかった。だから今週末はセットアップも微調整するにとどまった。でも、なぜかペースが足りないんだ。もっと競争力を高める必要がある。パーツをより早く、よりよくすることが必要だ。つまり、昨年までの優位性はもう完全になくなってしまった。だから今後はもっとクルマを改善して前進する必要があるんだ」 マシンの総合力が問われるカタロニア・サーキットで、レッドブル・ホンダRBPTはポールポジションを逃した。それは残念なことではあるが、レッドブル・ホンダRBPTのマシンが昨年までのような最速ではないということを真剣に気づかせたという点では、スペインGPの予選はチームにとって決して最悪の結果ではなかったのかもしれない。 [オートスポーツweb 2024年06月23日]