「時差ボケでつらいです」SNSでみられる“海外マウント”あるある
海外移住マウント
・日本の冬の寒さが苦手で、逃げるようにバルセロナへの移住を決めました。寒さに強い人が本当に羨ましいです ▶「日本の冬の寒さが苦手」というカジュアルな理由で海外移住を決めたことを述べ、自身が経済的に恵まれた立場にあることをほのめかす ・週末はミュンヘンに夫と旅行。欧州はどの国も近くて気軽に旅行できるのが最高です。シェンゲン協定万歳! ▶シェンゲン協定という仕組みの素晴らしさをほめたたえるフリをしながら、欧州に移住した自分の幸せそうな姿を周囲に見せつける ・海外移住して思うけど、こっちのほうがストレスフリーで心地いいよ。いつまで「沈みゆく国」で仕事してるの? ▶海外生活の写真やエピソードをSNSで投稿。日本の未来を憂いつつ、海外移住のメリットを一方的に強調する 【解説】海外移住の文脈ではニューヨークとパリのマウント力が最も高いが、バルセロナやリスボンなどの南欧も人気がある。 また、欧米圏の都市以外では、シンガポールとドバイが富裕層から圧倒的な人気を誇る。移住者の一部は、自身が富裕層であることを醸し出しつつ、移住の目的として「子どもの教育のため」といった大義名分を振りかざす傾向がある。しかし、実際は単なる節税対策であることが多い。 (補足)海外移住後に移住者を待ち受けているのが「海外在住歴マウント」である。 「1年しか住んでないからわからないんでしょうけど」「在住3年じゃ、まだまだお客さん扱いだよ」「私はこの国に10年以上住んでますが、そんな話は聞いたことですね」 といったように、在住歴の長さを武器に持論を展開する「海外在住歴マウント」がさまざまな地域で観測される。十分に注意されたい。 海外移住者の中には「日本はオワコン」と述べ、世界中に生活拠点を分散して持つことの重要性をことさらに強調する人がいる。彼らの多くは「自分は日本という国が好き」「日本を愛しているからこそ僕たちは海外に出る」などと愛国者的な発言をしがちである。