世界各国の王妃たちに「好印象」を残した、キャサリン妃の「外交ファッション」7選
<これまでも国王や王妃といった世界各国の「シニアロイヤル」との面会もこなしてきたキャサリン妃。世界の王族と会う際にはどのような服を着ているのか?>
2011年にウィリアム王子(当時)と結婚して以来、世界の王室ファミリーの一員となったキャサリン妃は公務だけでなく、そのファッションスタイルも注目されている。 【写真】キャサリン妃の「外交ファッション」7選 をすべて見る 流行にも敏感なキャサリン妃は、クラッシックな仕立ての衣装と独自の優美なセンスで「VOGUE」をはじめとするファッション誌や世界的なファッション評論家からも称賛されている。いまや世界的なファッションアイコンになっている。 しかし、皇太子妃としてのキャサリン妃は世界各国の王妃や王太子妃と比較するとどうなのか。そして世界の王族と会う際にはどのような服を着ているのか。 各国のロイヤルと会う際における、キャサリン妃のファッションスタイルを本誌が紹介する。 ■デンマーク──マルグレーテ2世女王とメアリー王太子妃 ヨーロッパで最も古い王国の1つであるデンマークでは、マルグレーテ2世女王が52年もの間、君主をつとめてきたが、1月14日をもって退位することが発表されてばかりだ。 後継者は女王の長男であるフレデリック王太子とその妻でオーストラリア出身のメアリー妃である。 メアリー妃とキャサリン妃は何度も一緒にいる場面をキャッチされており、2人が似たファッションであることも多いことから「双子」とも呼ばれている。 しかし、王室ファッション専門家のクリスティン・ロスは2人にはいくつか重要な相違点があると本誌に次のように語った。 「メアリー妃は、スカンジナビアのミニマリズムとオーストラリアのボヘミアンスタイルをバランスよくまとめています。そして、イギリスの伝統的なスタイルをちょうどよく加えることで完璧なバランスを作り上げています。他方、キャサリン妃はイギリスのブランドを参考にして『イングリッシュ・ローズ・スタイル』を完璧に表現しています。2人とも過去何十年もの間、王室の女性に人気だったクラッシックなシルエットとスタイルを取り入れています」 2022年、キャサリン妃がデンマークを訪問した際には、クラッシックなイギリスのスタイルを取り入れた「キャサリン・ウォーカー」のエレガントなコートドレスを着用。アマリエンボー宮殿でマルグレーテ2世女王とメアリー王太子妃に面会している。 ■スウェーデン──ヴィクトリア王太子 イギリス王室と定期的な交流があるスウェーデン王室だが、2023年11月にヴィクトリア王太子と夫であるダニエル王子をウィンザー城に招待している。 ヴィクトリア王太子はウィリアム皇太子と同様に父に次ぐ王位継承者であり、また同世代であることからほぼ同時期に王位に就くとみられている。 キャサリン妃はお気に入りブランド「エミリア・ウィックステッド」の緑色のシンプルなワンピースでビクトリア王太子夫妻をウィンザー城で歓迎した。キャサリン妃はこのデザインが好きで似たようなワンピースをいくつか所有している。 また、ヴィクトリア王太子もこの日のために鮮やかなジャケットを着用して再会を喜んだ。 ■ノルウェー──ソニア王妃 2022年2月、キャサリン妃とウィリアム王子(当時)はスウェーデンとノルウェーへの公式訪問を行い、ノルウェーのハーラル5世国王とソニア王妃にオスロで歓待を受けた。 ハーラル5世国王とウィリアム王子は縁戚で、互いの共通の祖先はエドワード7世国王(1841-1910)に遡る。その国王の娘であったモード王女がホーコン7世に嫁ぎ、ノルウェー王妃となっている。 オスロの王宮で開かれた公式晩餐会でキャサリン妃はサラ・バートンのデザインによる「アレキサンダー・マックイーン」のケープ付きイブニングドレスで華やかに登場。その時は第3子(ルイ王子)を妊娠中であった。 ■オランダ──マキシマ王妃 2013年に国王に即位して以来、ウィレム=アレクサンダー国王とマキシマ王妃は何度もイギリスを訪問している。 イギリス王室と深いつながりがあるオランダ王室。2019年には「ロイヤル・アスコット」に国王夫妻がエリザベス女王に招待されている。 その日、キャサリン妃はレバノン出身のファッションデザイナー「エリー・サーブ(Elie Saab)」による鮮やかなペールブルーのワンピースをシルバーアクセサリーで引き立てた。マキシマ王妃と談笑している姿がキャッチされている。 ■スペイン──レティシア王妃 キャサリン妃が一緒にいるところをよくキャッチされているのが、2004年にフェリペ王太子(当時)と結婚した元テレビキャスターのレティシア王妃だ。 2014年のフェリペ国王の即位後に数多くの海外公式訪問をこなす夫妻は、2019年にはウィンザー城で「ガーター・デー」で英国最高位の勲章「ガーター勲章」をフェリペ国王が受勲している。 その日、キャサリン妃もレティシア王妃も白い衣装を選択。キャサリン妃は黒いパイピングが施された「キャサリン・ウォーカー」の白いコートドレスに黒のアクセサリーを合わせた。 ■ベルギー──マチルド王妃 2017年、第一次世界大戦の「パッシェンデール」100年記念式典に参列するためにキャサリン妃とウィリアム王子(当時)はベルギーを訪問。 フェリペ6世国王とマチルド王妃と再会した際にキャサリン妃が着用していたのは「キャサリン・ウォーカー」による白いコートドレス。このドレスは、その前年にシャーロット王女の洗礼式で初めて着用された衣装であった。 ■ブータン──ジェツン・ペマ王妃 2016年にブータンを公式訪問したキャサリン妃とウィリアム王子(当時)は、ワンチュク国王とジェツン・ペマ王妃と面会している。 その際にキャサリン妃が着用したのはブータンの伝統的な衣装「キラ」のスカートで、フランスのファッションブランド「ポール&ジョー(PAUL & JOE)」のスリット袖のジャケットを合わせた。 その「キラ」のシルクスカートを織ったブータンの有名な職人ケルザン・ワンモ氏は、「キャサリン妃が私の作品の1つを選んでくださったことは、とても光栄です」とのちに述べている。
ジェームズ・クロフォード=スミス