中国最大の軍艦で3隻目の空母「福建」が初の試験航行-海軍力誇示
(ブルームバーグ): 中国最大の最新鋭軍艦で、同国にとって3隻目となる空母「福建」が1日、初の試験航行を始めたと、国営中央テレビ(CCTV)が伝えた。インド太平洋地域で自国の主張を強める中国に対する米国の懸念が広がる中、中国は海軍力を誇示する能力を高めることになる。
福建は2022年6月に進水していた。福建省は台湾の対岸にあり、中国共産党は武力統一も辞さない姿勢を示している。
中国3隻目の空母「福建」進水、電磁カタパルト搭載-米追い上げ
全長316メートルの福建は、戦闘機の発艦のため電磁カタパルト3基を備えている。全長337メートルを誇る最新の米空母「ジェラルド・フォード」が用いる先進システムと似る形となるが、米国の原子力空母とは異なり、福建は通常動力にとどまっており、航続距離や展開期間が制限される可能性もある。
福建は試験航行で動力などの性能をテストした後、海軍に正式に引き渡される。
軍事力の強化に向けた習近平国家主席の野心的な計画におけるパズルの主要なピースである福建にとって、今回の試験航行は大きな節目だ。中国は27年までに「軍の近代化」を進め、49年の建国100年までに「世界一流」の軍隊を整える目標を掲げている。
原題:China’s Biggest Aircraft Carrier Starts Trial in Show of Power(抜粋)
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