韓国・移動通信3社が繰り広げる「アイドル」ファン集団の争奪戦
【06月24日 KOREA WAVE】韓国移動通信3社がアイドルのファンダム(ファン集団)を通じた新たな市場における活路を模索している。ただ、そのやり方はさまざまだ。 SKテレコムはメタバースサービス「ifland」に力を入れている。 iflandユーザーの割合が高い多国籍メタバースアイドル「Triple iz」を結成してデビューさせたのに続き、今月にはファンコミュニティであるK-POPホテルをオープンしたのだ。 K-POPホテルはアイドル固有のグループコンセプトを、メタバースが持つ3D・XR(拡張現実)の特性で没入感を持って作り上げたファンコミュニティ。トップバッターとして第4世代ガールズグループの先頭走者である「エスパ(aespa)」が入った。 ファンはaespaの新曲が流れるラウンジで大型アートウォール、ボリューメトリックモーションなどを楽しむことができる。ファンが力を合わせてファンミッションを達成すれば、aespaの未公開写真などが得られる。 SKテレコム側は「K-POPホテルの発売から1週間が過ぎ、aespaラウンジフォロー数26万以上、aespaラウンジ写真掲示物2000件など数字が急速に上がっている」と説明している。 今月末にはRIIZEのチェックインが予定されており、利用者をさらに引き上げることができると見通している。 人工知能(AI)を活用した新たなコンセプトのアイドルも活用対象だ。バーチャル(仮想)アーティストに共感するファン層が急速に増えているためだ。 KTの系列会社であるジニーミュージックは、「異世界アイドル」として有名なParable Entertainmentとバーチャルアーティストの事業協力のために最近、手を組んだ。 両社はバーチャルアーティストを活用した音源の流通とアルバム製作、公演、コマースなどの事業を共同で推進する。 バーチャルアイドルはすでに仮想世界を抜け出し、オフラインコンサート、フェスティバル参加などによって現実との接点を増やしている。こうしたファンを虜にすべき理由が十分だという。 アイドルファンダムの流入で始まり、全ての分野のファンダムを育てるという戦略もある。LGユープラスはアイドル専門メディアプラットフォーム「アイドルプラス」の今月末終了を控え、「DIGGUS」を出した。 ファンコミュニケーションプラットフォームであるDIGGUSでは自身が応援するアーティストを「推し」に選択した後、好みのファン同士が集まってチャットができる。現在、ディギングスペースには「一番好きについてここまで行った」「グッズのおせっかい、これ買う? 買う? 買わない?」などをテーマにしたチャットウィンドウが用意されている。 DIGGUSは今後、スポーツ、コンテンツなど多様なテーマを扱うファンダムプラットフォームに領域を広げていく。この拡張性が従来のアイドルプラスとの差別化される地点だ――LGユープラスはこう説明する。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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