富山県の高岡工芸コンビ 渡邉さん・高橋さん、日本一 ハイスクールマンザイ2024
高校生の漫才日本一を決める「ハイスクールマンザイ2024」で、富山県高岡市の高岡工芸高校3年の渡邉楽さん(18)と高橋洸さん(18)のコンビ「19秒芝生舐め」が優勝した。全国から過去最多の849組1716人がエントリー。巧みな言葉遊びで笑いを取り、審査員から「新しい形の漫才」などと評された。県勢初の栄冠をつかんだ2人は、「優勝できるとは思っていなかった。本当にうれしい」と喜びをかみしめている。 大会は吉本興業などでつくる実行委員会が開き、今回で22回目。プロへの登竜門としても知られる。 動画審査とエリアごとの準決勝を勝ち抜いた8組による決勝が1日、大阪市内で行われた。東海・北陸・甲信越代表の「19秒―」は、「アンパンマン」をもじった言葉遊びのネタで勝負。登場順を決めるくじ引きで不利とされるトップバッターを引き当てるも、プレッシャーをはねのけ、大舞台で力を出し切った。 息の合った漫才や目新しさが評価され、審査委員長を務めた漫才コンビ「オール阪神・巨人」のオール巨人さんは「かまないし、長いせりふを滑らかにしゃべれていた」とたたえた。
2人は高岡工芸高校デザイン・絵画科に通い、1年生の時から同じクラスで気心の知れた仲だ。 コンビ結成は昨年5月。お笑い好きの渡邉さんがM-1グランプリにエントリーするため、高橋さんを誘った。渡邉さんは「緊張した姿を見たことがない。でかい声も出せる」と相方に選んだ理由を挙げる。同じくお笑いが好きな高橋さんは二つ返事で引き受けた。 高橋さんがボケ、渡邉さんがツッコミを担当。ネタの土台は渡邉さんが考え、2人で肉付けしていく。昨年と今年のM-1グランプリに挑戦したほか、学校祭でもネタを披露した。 コンビ名の由来について、渡邉さんは「数字、漢字、平仮名が入っていて格好良い。感覚的な部分もある」とし、「これもアートです」と笑う。 2人はそれぞれ別の芸術大への進学を目指すが、高校卒業後も解散はしない。渡邉さんは「アートも漫才も両方やっていきたい」、高橋さんは「芸術の分野でやりたいことがたくさんある。お笑いも一つの武器にしたい」と話している。