元人気セクシー女優が選んだセカンドキャリア「性感染症で悩む人たちに正しい情報を届けたい」
アダルト業界と性感染症の切っても切れない関係
――アダルト業界の方が行くクリニックもあると聞いていますが、どこにあるんですか? 吉岡:一般の方の検査も受けており専門って感じでもないですが、アダルト業界の検査も受けているクリニックが主に新宿や主要都市にあります。 ――具体的にはどんな検査を行うんですか? 吉岡:クラミジア、淋病、梅毒、HIV、B型肝炎、性器の視診など、全部で9項目の検査を受けます。のどの検査はうがいと綿棒での分泌物採取、尿検査、血液検査を行います。 ――検査はどのくらいの頻度で受けていたのですか? 吉岡:現役時代は毎月1回受けていました。診断結果はクリニックによって異なりますが、通常は翌日出ます。新宿ファストクリニックでは当日中に結果が出ます。 ――検査費用はどうしていたのですか? 吉岡:それは女優が所属している事務所によります。 ――現在のアダルト業界でも、毎月の検査は続けられているのですか? 吉岡:はい、今でも続けられています。 ――検査で陽性が出た場合、撮影は中止されるのですか? 吉岡:現在はAV新法が施行されており、当日に代役を立てることができないので、撮影は中止になります。 ――そのような事例を聞いたことはありますか? 吉岡:私は聞いたことはありません。検査で陽性が出た場合は事前に治療しますので、女優や男優が性感染症を持ち続けているということはまずありません。 ――撮影がある時、診断書はどのタイミングで提出するんですか? 吉岡:撮影の契約段階で提出します。その診断書の有効期限は1か月です。 ――女優や男優のみなさんが無茶な行動をすることはないと思いますが、例えば検査で陰性だった翌日に性感染症にかかる可能性もありますよね? 吉岡:そうですね。性感染症には潜伏期間もあります。 三並医院長:クリニックの医院長の三並と申します。私から少し補足させていただくと、潜伏期間というのは感染から症状が出るまでの期間のことです。似たものに「ウィンドウ・ピリオド」というのがあって、これは感染してから検査で陽性になるまでの期間のことです。クラミジア、淋菌はウィンドウ・ピリオドは数日以内ですが、梅毒、HIV、B型肝炎は数週間から2か月かかります。 吉岡:なので、「性行為の翌日に検査しても結果がでますか?」と聞かれても、正直なところ分からないんです。 ――潜伏期間中に性行為をした場合、感染する可能性はあるんですか? 三並医院長:潜伏期間中にだんだんとウイルスや細菌が体内で増えて検出できるようになるということなので、潜伏期間中も感染の可能性はあることが多いです。症状が出ないことも多いので、潜伏期間だったのか、かかっていないのかは、あとにならないと判断できないんです。 吉岡:最近増加傾向にある梅毒は、徐々に体内でウイルスが増えていくタイプの性感染症です。時間が経つにつれてウイルスが体内で増殖し、体がウイルスだらけになった状態で性行為をすると、感染のリスクが高まります。 ――なるほど。とても勉強になります。のちほど性感染症について詳しく聞きますが、話題を少し変えて、セクシー女優のセカンドキャリアについてお聞きします。