マツダ「サバンナRX-7(SA型)」発表。169万円(5速MT)で入手できたロータリースポーツの傑作【今日は何の日?3月30日】
RX-7が人気に火を付けたリトラクタブルヘッドライトが消えた理由
リトラクタブルヘッドライトは、空力性能に優れ、何よりもスマートでフロントノーズが精悍に見えるため、1980年代に多くのスポーツモデルで採用されたが、現在国産車で採用例はない。日本で初めて採用したのは、1967年に登場した「トヨタ2000GT」だが、普及のきっかけとなったのはサバンナRX-7である。 その後1980年代には、トヨタ「スプリンタートレノ(AE86)」、「セリカXX」、三菱自動車「スタリオン」、日産自動車「シルビア(3代目)」、ホンダ「プレリュード」、「アコード(3代目)」など、人気モデルの定番アイテムとなった。 一方でリトラクタブルヘッドライトは、展開時に空気抵抗が増える、接触時に突起物となって危険、可動部品によってコストと重量が増すなどのデメリットがあり、また北米でヘッドライト最低地上高が緩和されたこともあり、1990年中頃からリトラクタブルヘッドライトの採用は急減。2002年まで生産された3代目RX-7(FD型)を最後に、日本車での採用は完全に消えたのだ。 流麗なスタイリングのみならず、当時排ガス対応で性能が伸び悩んでいた他車を圧倒する動力性能を発揮したRX-7。パワーはもちろん、加速性やレスポンスなどロータリーエンジンの魅力を存分に生かし、逆風にあったロータリーの復活を印象付けた起死回生のモデルだった。 毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。
竹村 純