山崎賢人“新堂先生”が「グッド・ドクター」である理由に涙が止まらない…小児外科が舞台の感動作
日本の医師全体のわずか0.3%といわれる“小児外科医”の現場を描いた2018年のドラマ「グッド・ドクター」(フジテレビ系)。山崎賢人が自閉症スペクトラム障がいでサヴァン症候群の医師・新堂湊を演じ、多くの感動を集めた作品だ。 【写真】漫画「アンダーニンジャ」の実写化作品で主演に抜擢された山崎賢人 現在FOD・TVerで開催中の「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」で順次無料公開中の同作から、主人公・湊や小児外科の医師たちが子どもの脳死という難しい問題に向き合った最終回のエピソードを振り返る。(以下、ネタバレがあります) ■「すべての子どもを大人にしたい」湊の願い 「グッド・ドクター」は、2013年に放送された韓国KBSの同名ドラマを原作に、レジデント・新堂湊(山崎)が周囲の偏見や困難を乗り越えて一人前の医師として成長していく姿を描くヒューマン医療ドラマ。最終回で視聴者を待っていたのは、水の事故で心肺停止状態に陥った6歳の少女・吉本美咲(古川凛)とその両親のエピソードだった。 湊は、幼いころに大好きな兄を事故で亡くした経験から「すべての子どもを大人にしたい」と医師を志した。患者にひたむきに寄り添うあまり、病院ではトラブルを起こしてばかりの湊。だが最終回では、湊の温かい眼差しが、苦しい状況に立たされた患者家族の心を照らす場面が描かれる。 ■「美咲ちゃん、お誕生日おめでとうございます」 検査の結果、美咲は「脳死とされうる状態」であることが、医師の夏美(上野樹里)から美咲の両親に伝えられた。美咲の体は、まだ温かい。手を握れば反応もある。美咲の回復を信じたい両親には、夏美の言葉を受け入れることができない。 翌朝。暗く沈んだ美咲の病室に、湊が入ってくる。湊は、美咲の両親に「今日から担当医になりました、新堂湊です」と元気よくあいさつし、眠ったようにベッドに横たわる美咲にも「美咲ちゃん、初めまして」と自己紹介。「今日はお天気がとてもよくて、気持ちがいいです」と勢いよくカーテンを開け、病室を明るい日の光で満たす。 美咲に「どこか痛いところはありますか?」と、まるで会話しているかのように自然に話しかける湊。さらに、その日の深夜12時をまわると湊は美咲の病室を訪ね、「美咲ちゃん、7歳のお誕生日おめでとうございます。これは僕からのプレゼントです」と、丁寧に描いた花の絵を枕元に置いた。 ■感動の声続々「呼吸困難になりそうなくらい泣いた」 「美咲ちゃんはきっと、お父さんとお母さんと悲しい時間を一緒に過ごすよりも、楽しい時間を一緒に過ごしたいです」と、屈託なく微笑む湊。目を覚ます可能性がどんなに低くても、美咲の心臓は今、動いている。生きている美咲に、楽しんでもらいたい――。美咲に寄り添う湊の思いに救われ、美咲の両親はその後、大きな決断をする。 地上波での放送時、視聴者から「呼吸困難になりそうなくらい泣いた」「目が腫れて会社に行けない」といった悲鳴にも似た声が上がった最終回。 放送後には藤野良太プロデューサーから「小さな命を救うために、日々奮闘しているすべての小児外科医がグッド・ドクター」というメッセージも届けられたが、失敗しても、未熟でも、コミュニケーションに難しさを抱えていても、なによりも患者である子どもたち一人ひとりにまっすぐ向き合い、命を尊重することのできる湊は間違いなく“グッド・ドクター”なのだ。 湊役を演じた山崎も、クランクアップ時に「これほどメッセージを伝えられる作品に出させていただいて、俳優という仕事をやっていて本当によかったな、と思います」と言葉をかみしめたほど、強い思いが込められた「グッド・ドクター」。日本を代表する俳優の一人に成長した山崎の演技に涙が止まらない感動作だ。 「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」では人気ドラマを順次、FOD・TVerにて無料公開中。10月は小栗旬主演の“月9”「東京DOGS」(2009年)、中山美穂と木村拓哉が共演した「眠れる森」(1998年)、反町隆史と竹野内豊がダブル主演を務めた「ビーチボーイズ」(1997年)、相葉雅紀主演の医療ドラマ「ラストホープ」(2013年)などがラインナップされている。 ※山崎賢人の「崎」は正しくは「立さき」