NTTとTBSら、IOWN APNを用いた音声リモートプロダクションを「輝く!日本レコード大賞」で実現。地上波で初
日本電信電話株式会社(NTT)、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)、株式会社TBSテレビは、制作拠点と撮影現場をIOWN APN(オールフォトニクス・ネットワーク)で接続するリモートプロダクション(複数現場をネットワークで接続した番組制作)の、地上波生放送音楽番組における活用に成功したと発表した。 【この記事に関する別の画像を見る】 2024年12月30日に生放送されたTBSの音楽番組「輝く!日本レコード大賞」において、IOWN APNを通じて、番組を実施している新国立劇場(新宿)から、音声素材の一部をTBSの制作拠点(赤坂)に伝送。音声調整・制作後に、現地の中継車に再び送り返し、最終プログラムを制作。生放送の音声プロダクションで、現地の中継車設備とTBSの赤坂スタジオサブ設備の連携がリモートプロダクションとして可能であることを確認した。 また、リモート拠点の音声64チャンネル分のリアルタイム伝送によるリモートプロダクションに成功した。従来のネットワークでは難しかった生放送音楽番組における要求レベルの安定的な拠点装置間のPTP(Precision Time Protocol)ロック維持を、遅延ゆらぎなく成功し、往復5ms未満の遅延で遠隔での音声プロダクションを実現した。 従来とは異なり、現地に多くの機材やスタッフを派遣することなくリモートプロダクションなどの映像・音声プロダクションDXを行うことができこの手法は、業務効率化の課題、さらには人口減少による映像・音声系技術者数の不足といった社会課題の解決にも寄与することが期待されるとしている。
INTERNET Watch,大竹 莉子
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