JR貨物の全車両が運行停止 「鉄道輸送の安全確保を根底から覆す行為」データ改ざんで国土交通省が広島車両所など立ち入り検査
中国放送
JR貨物が、車輪を組み立てる際のデータを改ざんしていた問題で、国土交通省は、広島などの車両所に立ち入り検査しました。JR貨物は、所有する車両すべての運行を停止しました。 【写真を見る】JR貨物の全車両が運行停止 「鉄道輸送の安全確保を根底から覆す行為」データ改ざんで国土交通省が広島車両所など立ち入り検査 末川徹 記者 「午後0時56分です。国土交通省の検査官が、広島市の車両所に入っていきます」 立ち入り検査が行われたのは、広島のほか北海道・神奈川の3つの車両所です。 JR貨物によりますと、貨物列車の車輪を組み立てる作業中、基準を超える圧力をかけていたにもかかわらず、基準値に収まるようデータを改ざんしていたということです。 基準を超えて組み立てを行うと、車軸に傷がつき、強度が弱くなる可能性があるとしています。広島では、機関車4両と貨物列車33両が対象です。 JR貨物は、所有する貨物列車などおよそ7000両すべての運行を停止したと発表しました。安全性が確認された車両から、順次、運転を再開するとしています。 不正は、JR新山口駅の構内で7月に起きた貨物列車の脱線事故について調査していたところ、社員から申告があり発覚しました。 国土交通省は「鉄道輸送の安全確保を根底から覆す行為」とし、事実関係や管理体制の確認を進めます。
中国放送