クロスオーバー発売から2年「新型クラウンシリーズ」はどんな人が買っているのか?
レクサスが多いのは、購入しようとしているボディタイプを変えることなく、よりプレミアムな車種まで選択肢を広げているためであろう。 たとえば、車種別のランキングで見ると、スポーツ購入者とクロスオーバー購入者がレクサス「NX」を、ひとつ前のクラウンである15代目セダンとRS購入者がレクサス「ES」「GS」を比較している点などに表れている。 ■「気に入った点」とイメージの違い それぞれのクラウンの特徴をより明確にしていこう。購入者がどこを気に入ったのかを「購入車の気に入った点」のデータから、そして自分が購入したクラウンに抱くイメージを「購入車にあてはまるイメージ」の結果から見ることで、クラウン間でどのような共通点や違いがあるのかを浮き彫りにした。
まずは気に入った点の結果を紹介する。 クラウンに限らず、どの車種でも言えることだが「スタイルや外観」は全般的に高くなっている。そもそも、見た目が気に入らないクルマを買わないから当然であるが、その中でもスポーツの95%は突出している。 16代目クラウンとして先に登場した非セダンタイプのクロスオーバーより20ポイント以上高い点も興味深い。それだけスポーツのエクステリアは好評なのである。一方「室内の広さ」では、スポーツの満足度は低く、狭いと感じられているようだ。
スポーツは、クロスオーバーに比べて全幅は40mm広いが(スポーツ:1880mm、クロスオーバー:1840mm)、全長は210mm短く(スポーツ:4720mm、クロスオーバー:4930mm)、ホイールベースも80mm短い(スポーツ:2770mm、クロスオーバー:2850mm)。デザインを代償に室内、特に後部座席が狭くなっていることは否めない。 最後に「購入車にあてはまるイメージ」を見てみると、共通して「高級」を多く獲得していることがわかる。
「伝統的」のスコアが、15代目から16代目へモデルチェンジしたことを経て減少している一方で、「個性的」が大きく伸びているのも、特徴だ。 「個性的」に加えて「都会的」「先進的」において、スポーツのスコアの高さが目立つ。また「運転を楽しめる」では、スポーティな仕上がりの「RS」も多くの人に想起されていることがわかる。 15代目では、顧客ターゲットの若返りを図った。しかし、それがなかなかうまくいかなかったことは、「15代目クラウン『若返り』の狙いは達成できたのか」で以前示したとおりである。