【新紙幣】キャッシュレスも主流になりつつある現代に「新紙幣」を発行する理由とは?支払い方法に関する意識調査もチェック
新紙幣発行、新紙幣の人物を知っている人はどれくらい?
「新紙幣発行開始」の認知度は、全体の77.9%。そのうち、新紙幣の人物を詳しく知らない層が47.0%でした。 キャッシュレス決済が浸透していることも関係しているのでしょうか、新紙幣に対しての関心は薄いことが見受けられます。 新紙幣の人物は3名とも「何をした人物か知っている」割合は40%前後。 津田梅子と北里柴三郎は大学の名前になっており、知名度が高いかと思っていましたが、「名前のみ知っている」を含めた認知度は渋沢栄一が最も高い結果となりました。 過去に大河ドラマで取り上げられたことが影響しているのかもしれませんね。 ちなみに、全体の44.2%(「とても使ってみたい」「まあ使ってみたい」の合算)が新紙幣を使ってみたいという結果に。 「どちらともいえない」が43.5%であるため、全体としては新紙幣にややポジティブな反応をしているのではないでしょうか。 次の章からは、実際の紙幣発行の仕組みをみていきましょう。
そもそも「紙幣発行の仕組み」とは?
ここからは紙幣発行の仕組みについて、日本銀行からの情報をもとに見ていきます。 ●「紙幣(銀行券)」の発行は日本銀行が担う 日本で唯一紙幣を発行する銀行は日本銀行です。 私たちが普段使っている紙幣の正式名称は「日本銀行券」。国立印刷局で作られ、日本銀行がこれを買い取り、日本銀行が他の銀行にお札を渡すことで世の中に広がります。 銀行券(紙幣)には銀行券を用いて支払いを行った場合、相手がその受け取りを拒絶できないという、法貨としての強制通用力が法律により付与されているという特徴があります。 そのおかげで私たちが安心して使えるようになっているのですね。 ちなみに現在発行されているお札には、一万円札、五千円札、二千円札、千円札の4種類がありますが、今回の新紙幣発行対象に二千円札は入っていません。 ●紙幣の流通と管理:紙幣にも「寿命」がある 紙幣は金融機関から個人や企業に渡り、商品やサービスの購入に使われ、その一部は再び金融機関に預けられ、日本銀行の本支店に戻ります。 日本銀行は本支店に戻ってきた紙幣の真偽を厳重に鑑査し、再度の流通に適さないものは廃棄します。 紙幣の平均寿命は一万円札で4~5年、五千円札と千円札は1~2年。日本銀行は損傷した銀行券の引換えや偽造防止技術の導入にも力を入れており、今回の新紙幣にも今までの紙幣にはなかった偽造防止技術が使われています。