歯科医が教える「正しい歯みがき法」 フロスや歯間ブラシは歯みがき前に「奥歯からみがく」がおすすめ、動かし方は小刻みに
歯みがきする順番は「奥歯から」がおすすめ
歯をみがく順番を決めておくとみがき残しが減る。 上図のように【1】左下の奥歯裏~右下の奥歯の歯表面、【2】右下奥歯裏~左下奥歯の歯裏面、【3】左上奥歯裏~右上奥歯の歯表面、【4】右上奥歯裏~左上奥歯の歯裏面、といった具合にみがくとよい。 「みがきにくい上下左右4か所の奥歯裏に最初に歯みがき粉をつけてからみがき、最後に噛み合わせ部分もみがく。歯周病・虫歯両方をケアするなら、最初は少しの歯みがき粉で歯間や歯茎の間を丁寧にみがき、約3~10分みがくうち、最後の2分はたっぷり歯みがき粉をつけフッ素を歯全体に行き渡らせましょう」。
動かし方は小刻みに。つま先・脇・かかとを適宜使い分ける
◆ブラッシングの基本は小刻みな横みがきで 歯ブラシを2~3mm幅で振動させてみがけば、歯間に毛先が入りやすい。みがきにくい奥歯の内側は歯ブラシを斜めに入れ、奥歯の裏は口を「い」の発音の形にして大きく開けず、歯ブラシのつま先を使うとみがきやすい。 ◆前歯の裏はかき出すようにタテにみがく 前歯の裏側は歯ブラシをタテにして、歯ブラシのかかとや全体を使い、汚れをかき出すようにみがく。特に、下の前歯の裏側は歯石がつきやすい。歯と歯茎の境目や歯間に付着した歯垢の除去は念入りに。 ◆凸凹した歯やカーブ部分はタテみがきを駆使 前歯や犬歯まわりなどの凸凹やカーブ、歯並びの悪い部分は、隣り合った歯と歯の間の凹みに歯垢や歯石が残りやすい。着実にみがくには、歯ブラシをタテにして使用し、歯ブラシの脇の部分なども使い、凹みの奥までみがこう。 ◆教えてくれたのは:「高柳歯科医院」院長・高柳篤史さん 歯科医師、博士(歯学)衛生学専攻、東京歯科大学衛生学講座客員教授、日本大学松戸歯学部障害者歯科学講座兼任講師。「はみがき学の会」を主宰。 取材・文/北武司 ※女性セブン2024年11月21日号