男性の"ハーフパンツ出社"どう思う? アリ派「省エネで地球に優しい」ナシ派「すね毛が気持ち悪い」…法的な見解は
●「ナシ」派の理由の一つ「すね毛が気持ち悪い」
「ナシ」派の意見で最も多かったのは、「だらしがない」とか「許せない」など、不快に感じるという理由でした。 「すね毛が気持ち悪い」(50代女性・飲食店経営・北海道) 「そんなだらしのない服装は絶対許せない」(70代男性・無職) 「だらしがなく、目のやり場に困る。女性が職場でミニスカートを履いているのと同じ感覚」(40代女性・研究機関・茨城県) 「こちらが恥ずかしい」(50代女性・行政事務・埼玉県) 「仕事していても遊んでるように見える」(60代女性・ピアノ講師・三重県) 「ビジネスマナーとしてクールビズスタイルは世間一般的に浸透したが、ハーフパンツ姿は世間的にもまだ理解が得られず、相手によっては失礼に感じられてしまう可能性がある」(40代男性・IT・東京都) 職場でハーフパンツは許されているかという質問には、「禁止されている」と「禁止されていない」の回答がいずれも12人で同数でした。 男性の職場でのハーフパンツ姿には「アリ」という考えの人でも、「みっともない」から自分では職場に履かないとする男性(48歳・私学講師・愛知県)もいます。
●ハーフパンツ着用制限は法的にはどのように考えられるのか【具体的なケース】
そもそも、職場での従業員の服装を制限することは許されるのでしょうか。職場のルールに詳しい中村新弁護士に聞きました。 ――職場では従業員の服装についてルールを定めることができるのでしょうか。 職場では、服務規律の一環として服装や髪型について一定のルールを定めることができます。ただし、企業の円滑な運営上必要かつ合理的な範囲内においてのみ制約(禁止ルール)が認められます。 たとえば、接客業で顧客に不快感を与えるおそれのある服装や髪型を禁止するルールを就業規則に設けても、それ自体が違法・無効とはされません。 ――ハーフパンツの職場での着用の制限はどのような場合に許されるでしょうか。 職場でのハーフパンツ着用がどのような場合に許されるか、を一概に言うのは難しい問題です。 ポイントは、自己決定権や表現の自由の一環として個人に憲法上保障される服装の自由と、使用者側における円滑な業務運営の必要性(私企業であれば営業の自由に含まれるでしょう)との調整をいかに図るかという点にあります。 具体的に検討すると、たとえば、公共交通機関の現場で働く職員は、緊急の場合などに備えて、利用者との見分けがつくことが求められます。そのような業種・職種では、制服着用を就業規則で義務づけることもやむを得ないと思われますし、制服に指定されていないハーフパンツの着用を認めることは難しいでしょう。 また、結婚式場や格式の高いレストランのホールにおいても、現在の社会通念に照らして顧客の意識を慮ると、働く人のハーフパンツ着用を認めることはやはり難しいと思われます。 いわゆる営業職の人についても、業種によっては、ハーフパンツの着用を快く思わない顧客層が多いかもしれません。このような場合に着用を認めることは、円滑な業務運営を妨げる可能性があります。