<インタビュー>【ラテン・グラミー賞】初受賞ラッパーTruenoが語る、ライブに込めるアルゼンチンのエッセンス
父親がラッパーのMCペリグロという音楽一家に生まれたアルゼンチン出身のラッパー、Trueno(トレノ)。5歳からラップをはじめ、数多くのフリースタイル・コンペティションへの参加を経て、ビルボード・アルゼンチン総合チャート“Hot 100”首位をマークしたビザラップとニッキー・ニコールを迎えた2020年の「Mamichula」でブレイク。その後もJ.バルヴィンやゴリラズなどの人気アーティストとコラボを成功させ、今年11月の【ラテン・グラミー賞】で「TRANKY FUNKY」がバッド・バニーやカロルGを抑え、<最優秀アーバン・フュージョン・パフォーマンス>に輝き、自身初の栄冠を手にした。現在はアルゼンチンで1位に輝いた3rdアルバム『EL ÚLTIMO BAILE』とともにツアーする彼が、母国のスタイルを自分のパフォーマンスに取り入れることや影響を受けたラッパーについて語ってくれた。 ーーここ数か月間、最新アルバム『EL ÚLTIMO BAILE』を引っさげたツアーを行っていると思いますが、観客の反応はいかがですか? アーティストとして一番好きなのは、ライブでパフォーマンスをすることなんだ。でも、まず言いたいのは、アーティストとしてのキャリアを通じて感じていることがあって、それは各国ごとに観客の反応やエネルギーが全く違うということ。だから、ツアーでは各国の観客とそのエネルギーを直接感じるのが好きなんだ。 ーーツアーやパフォーマンスをする際、アルゼンチンのどのような要素を取り入れているのでしょう? 自分の挑戦であり使命だと思っているのは、自分が行く場所にアルゼンチンのスタイルを持ち込むことなんだ。確かにラップは他国の文化から来た音楽スタイルだけど、自分のすべての楽曲や行動にアルゼンチンのエッセンスを注ぎ込もうとしているね。 ーーあなたのお父さんもラッパーだと聞きましたが、ラッパーになるまでの道のりで、どのような影響を受けましたか? そうだね、父はラッパーで、ヒップホップ・カルチャーにおける自分の最初のロールモデルだった。ヒップホップに関するすべての知識は父から学んだんだ。でも、僕の家族全員が音楽に携わっていたから、音楽に関することはみんなから学んだよ。 ーーでは、あなたが若い時に最もインスパイアされたアルバムはどれですか? ラテン系の音楽で言えば、キューバのヒップホップ・グループ、オリシャスの『A Lo Cubano』やダディー・ヤンキーの『Barrio Fino』だね。アメリカのアーティストのアルバムなら、50セントの『Get Rich Or Die Tryin'』にすごくインスパイアされた。 ーー50セント以外で好きなアメリカ人ラッパーはいますか? たくさんいるよ。エミネム、ネリー、イグジビット、ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、そしてトゥパックだね。 ーー最後の質問ですが、日本のリスナーに特に聴いてほしい曲は? 「TRANKY FUNKY」と「DANCE CRIP」がおすすめだよ。きっと気に入ってもらえると思う。 ※このインタビューはソニーミュージック・ラテンとのパートナーシップのもと行われました。