「もともと負けず嫌い」4クール連続ドラマ出演の小芝風花が語る、悩みと課題
日本の身元不明死者数は、2万人以上も存在するという。 「亡くなった人はしゃべれないし、どんな思いで命を落としたのか。自ら選んだ死なのか、本当は生きたかったのか。最後まで寄り添う心がないとなかなかたどり着かない真実があって」 【写真】警視庁身元不明人相談室の捜査官を演じる姿は超クール!
そんなに個性が強いタイプじゃない
新ドラマ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』に主演する小芝風花。演じる三田桜は事件性のない身元不明遺体を扱う部署の捜査官。大切な人、愛する人もいたであろうその身元をつきとめ、家族の元に帰すことに尽力する。 「ヒントがあまりに少ないんですよね。携帯やお財布を持っていなかったら名前もわからないし、偽名であることもあるし。そして、そのお顔を撮影するわけにもいかないから、公開するのは似顔絵。現場に実際に足を運んで“何か見落としているものはないか”とヒントにつながるものを探していきます。ご遺族に身体だけじゃなく、その心まで帰してあげたいと尽力するところが素敵だと思います」 直感のままに突き進む桜とバディを組むのは、冷静な月本真(大島優子)。同じ遺体に向き合いつつも、それぞれの寄り添い方を模索する。 「私もどちらかというと直感タイプだし、わりと明るいほう。でも桜ちゃんほどの行動力は持っていないので“いいな”“うらやましいな”と思う部分はあります。あと、桜ちゃんほど野生の勘は鋭くないです(笑)」 扱うテーマに重さはあるが、警視庁身元不明人相談室のメンバー(吉田鋼太郎ら)とのやりとりはコミカル。 小芝といえば、ドラマ『トクサツガガガ』('19年)でのコメディエンヌっぷりが高く評価されて以来、あちこちの作品に引っ張りだこ。今作でも、ひたむきなコメディエンヌへの期待が高まる。 「ありがとうございます。もともとそんなに個性が強いタイプじゃないので、そういうイメージを持っていただけるのはうれしいし、ありがたいです。でも“私が”というよりは、周りに個性的な方が多くいらっしゃって、その面白いお芝居に素直にリアクションを取っているだけなので。だから周りの人が素晴らしくて上手なことが根本にあるんです」 と、どこまでも謙虚。 「ご遺体を扱う作品柄“楽しみにしていてください!”と言うのは少し不謹慎かもしれませんが、ポップで和やかなシーンもありながら、最後には心がじーんと温まる作品になっているので、ぜひリラックスして見ていただけたらと思っています」