武政健夫ガラス彫刻展 繊細で優雅な造形が浮かび上がる 京都市左京区みやこめっせ
銅盤を使ったガラス彫刻の第一人者・武政健夫さんの作品を集めた展覧会が、京都市左京区のみやこめっせで開かれています。繊細で優雅な造形がガラスの立体に浮かび上がります。会場にはカパーウィールグラス・エングレイヴィング=銅盤ガラス彫刻の作品24点が並びます。武政健夫さんは1950年生まれの74歳。アメリカの世界的なガラス工房で活躍し、作品はアメリカ大統領からの贈答品として昭和天皇をはじめ各国の王室や元首が所蔵しています。銅盤ガラス彫刻は回転する銅の円盤に研磨用の砂をつけ、下絵を付けたガラスを押し当てて彫刻するもので、製作には緻密さと極度の集中が必要で世界で最も困難なガラス彫刻とされています。訪れた人は、彫り方の変化で生まれる繊細なグラデーションや昆虫の羽根などの表現が生み出す光と陰の世界に時を忘れて見入っていました。武政健夫ガラス彫刻展は、11月24日まで開催されています。