「麻宮サキに憧れた!」ヨーヨーもブームに…一世を風靡した『スケバン刑事』歴代主人公を振り返る
■過去の設定が衝撃的だった2代目スケバン刑事・南野陽子さん
2代目スケバン刑事を演じたのは、南野陽子さんだ。本作は1985年から86年にかけて放送された『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』で、南野さん演じる主人公・五代陽子は幼少期からまるで中世の甲冑のような「鉄仮面」を付けて育てられてきたという、異色の設定であった。土佐で育った彼女の決めゼリフは「おまんら、許さんぜよ!」である。 本作では2代目スケバン刑事の陽子以外にも、心強い同級生2人が登場する。それが吉沢秋絵さん演じる財閥の令嬢、矢島雪乃は古武道の達人であり、袱紗をおもな武器にして敵と戦う。また相楽ハル子(現:相楽晴子)さん演じる“ビー玉のお京”こと中村京子は、その名の通りビー玉を飛び道具として敵と対峙していくのであった。 2代目スケバン刑事である陽子も、先代と同じようにヨーヨーを使って悪の組織と対峙していく。しかし何よりインパクトがあったのが、鉄仮面を常に被せられて育った陽子の過去である。 当時視聴していた筆者は幼少期の陽子と同年代であり、鉄仮面を付けてランドセルを背負っている姿に“同い年くらいの女子なのにあんなに重いものを顔につけて登校するなんてかわいそう”、“シャンプーや洗顔はどうしているのだろう”と、単純に心配していた。 『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』は、ストーリーが進むにつれ陽子の出生の謎や鉄仮面に隠された重大な秘密なども明かされていく。荒唐無稽な設定かと思いきや、見始めるとどんどん沼にハマるような面白さがあった。
■美女三姉妹の戦いが見どころ、3代目スケバン刑事・浅香唯さん
3代目スケバン刑事を演じたのは浅香唯さんだ。浅香さんは1986年から87年にかけて放送された『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』の主人公・風間唯を演じた。 本作は従来の『スケバン刑事』シリーズとは異なり、唯を含む風間三姉妹が忍者の末裔という設定であり、SF的要素が加えられた独特の演出が特徴である。 本作は、風間家の三姉妹が陰星とともに現れる忍者集団・“陰”と戦う宿命を背負う姿を描いた物語だ。金属製の折鶴を武器に、“折鶴の結花”として戦うのが長女の結花(大西結花さん)。次女の“リリアンの由真”こと由真(中村由真さん)はリリアン棒を、そして主人公である三女の唯はシリーズ王道のヨーヨーを武器に戦うが、登場当初は扱いに慣れておらず徐々に訓練を重ねて成長する姿も描かれていた。 この『スケバン刑事III』は、1988年に劇場版『スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲』も公開されている。本作で3姉妹は建物の3階あたりから海にダイブしたり、ジェットスキーのようなもので海上を引きずり回されたり、また戦車に対しヨーヨーをぶつけるだけで爆発させたりと、かなりぶっ飛んだアクションがあるのも見どころである。