「プロ野球か漁師か…」進路は夏の結果次第 紋別の最速150キロ右腕・池田悠真/北北海道
<高校野球北北海道大会北見地区予選:紋別9-7北見工>◇28日◇2回戦◇北見市東陵公園野球場 【一覧】北北海道大会・北見地区/組み合わせ 紋別は最速150キロエース右腕・池田悠真投手(3年)が5回から登板。北見工打線を5回6安打3失点(自責1)で、6年ぶり2度目の北北海道大会進出に王手をかけた。 9回に3安打で3点を失い、なおも2死満塁のピンチ。最後の打者を左飛に打ち取ると、池田悠がようやく笑顔を取り戻した。夏の大会初登板は、きわどい勝利。「相手チームも最後の夏。最後の最後まで食らい付かれました」と背番号1が苦笑いした。 昨秋に外野手から投手に転向した。当時の最速138キロが今大会2週間前に150キロに届き、突如注目選手となった。祖父と伯父が漁師の家に生まれ、幼い時から漁船に乗った。「体幹が強いのはそのおかげもある」。20キロのカニの入った網を運び、握力は右が80キロで左が75キロ。1度の食事で、すしなら60貫をたいらげる。 この日の試合は日本ハムが3人体制で視察。巨人、オリックス、DeNA、西武のスカウトも球場に訪れた。日本ハムの白井スカウトのスピードガンは最速146キロを表示。「真っすぐの強さは大きな魅力。修正箇所はありますが、体が強く、非常に楽しみ」と、今後の成長に期待を寄せる。 代表決定戦では、北見柏陽と対戦する。「進路は今大会の結果次第。プロ野球か漁師か…。まずは次の試合を勝って、北大会に行かないと」。自身の将来とチームの6年ぶりの北大会をかけ、30日の代表決定戦のマウンドに向かう。【中島洋尚】