「団地グルメ」の魅力 リピーター続出 人気の理由は?
黄金色の「アジフライ」に、もっちり麺の「ラーメン」。これ実は“団地”で食べられるのです。その「団地グルメ」の魅力を取材しました。 【画像】体も心もあたたまる!「団地グルメ」とは?
■「もう最後のチャンス」店主のこだわりは?
カラリと黄金色に揚がったアジフライ。長さ30センチのチャーシューが乗ったラーメン。そんなグルメが食べられるのは、マンモス団地です。 高度経済成長期の1960年代にできた横浜市の汐見台団地。当時、団地内にあった商店街は人でにぎわっていました。それが、60年の月日で…。 20日、取材に行くと、団地の商店街にある飲食店は、現在2軒。そのにぎわいも失われているように見えます。 ただ、そのうちの一つ、ラーメン店をのぞくと、満席でした。 20代 「きょうで5回目」 40代夫婦 「10回以上は来ているよ」 8時間かけて作られたチャーシューは器をはみ出し、スープはあっさりしょうゆ味。団地以外の客からも人気。 中華蕎麦はなとみ 花輪太武店主 「こういう古い団地の中で携われるのは、もう最後のチャンスかなと思ってここでやろうと決めました」 店主のこだわりは店の奥に…。駄菓子コーナーです。 花輪店主 「団地しかない場所なんで、何かできないかなと。気軽に話しかけて『おばちゃんまたね』みたいな。バイバイみたいな、そんな子供たちが多いですね」
■銀行跡地に誕生した団地キッチン田島
団地グルメらしい、一工夫。 団地グルメさん 「ガラガラガラって扉を開けると、『ただいま』って言われそうな。それがすごく魅力的なのかなと」 これまでに100件以上の団地を回った男性・団地グルメさんが注目するのは、さいたま市・西浦和駅前にある田島団地です。 団地グルメさん 「すごくスタイリッシュで、けっこうおしゃれな部分もある」 ここで人気の団地グルメは、唐揚げとアジフライ。 団地キッチン田島 中田一弘マネージャー 「お年寄りから小さいお子さんまで皆さんが楽しめるように、食べやすい大きさにカットしているのと、ソースなどもすべて自家製で体に優しい形で用意している」 こちらの田島団地も、建築から60年近くたっていて、団地再生事業をきっかけに、銀行の跡地に作られたのが、この団地キッチン田島です。 日本総合住生活 事業計画課 中野瑞子副長 「団地はたくさんあるんですけど、高齢化が進んでいる。団地がもっと盛り上がる。若い方にも関心を持ってもらえる方向になるといいなと」 団地の住人 「30回くらい来ているんじゃないですか」 店に来ていたのは、団地の住人はもちろん…。 客 「(Q.2人はここに?)住んでいないです」 「なんかおしゃれだよね。見た目もおしゃれだし」 日本総合住生活 事業計画課 中野瑞子副長 「団地の近くに足を運ぶきっかけになったし。『団地が明るくなった』と言っていただけたのは、私たちもすごくうれしかった」 若い人々を呼び寄せる団地グルメ、その可能性から目が離せません。
テレビ朝日