エアコンは「上向き」がコスパ良し? 冷たい風は「下にたまる」のになぜ?“電気代の節約方法”とあわせて理由を解説
酷暑が続く今の時期、熱中症を防ぐにはエアコンの使用が欠かせませんが、電気代は気になります。少しでもエアコンを効率的に使って節約したいと考える人も多いのではないでしょうか。 本記事では、エアコンの節電方法として風向きを考えてみます。上向きと下向きどちらがよいのかを紹介するとともに、そもそもエアコンは1日でどれくらいの電気代が必要なのか、節電につながるエアコンの上手な使い方などを解説します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
エアコンを1日使用すると電気代はどのくらいかかる?
そもそもエアコンは1日にどのくらい電気代がかかるのでしょうか。1日に12時間使用すると仮定して考えてみましょう。 経済産業省資源エネルギー庁の資料によると、2.2kW(6畳用)エアコンの消費電力平均は504Wです。12時間使用すると504×12=6048W、1kWあたりの電気料金を31円で計算すると電気代は6048÷1000×31=187円(小数点以下四捨五入/以下同)になります。1ヶ月(30日)だと5610円です。 3.6kW(12畳用)、5.6kW(18畳用)で同様の計算をすると、1日の電気代はそれぞれ388円、695円、1ヶ月ではそれぞれ約1万1640円、約2万850円でした。一戸建てなど広い家では、かなり負担に感じてしまうかもしれない金額です。 しかし、エアコンを使わなければ熱中症になる可能性もあることから、エアコンは使わざるを得ません。少しでも節約するにはどのような工夫ができるのでしょうか。
エアコンの風向きは上向きが良い?
冷たい空気は重いので下にたまり、暖かい空気は軽いので上にたまる性質は多くの人が知っていると思います。そのためエアコンを使うのなら、人が過ごしている下のほうがよく冷えるように、エアコンの風向きは下向きにしたほうが良いのではないかと思う人もいるかもしれません。 しかし、エアコンの風向きは上向きがおすすめです。その理由は、空気を対流させて温度を偏らなくしたほうが結果的に省エネにつながるからです。 エアコンの風向きを下向きにすると下に冷たい空気がたまっていきます。しかし、エアコンはたいてい高い場所に設置されており、エアコンのある位置では温度が高いままです。 するとエアコンは、設定温度まで下がっていないと判断して、必要以上に冷やそうとします。そのため、余計な電気代がかかってしまうわけです。また、必要以上に冷やすことは私たちの体にとっても良いことではありません。