【11月のバス占い付き】バス停前で烏骨鶏がお出迎えする尊いパワスポ!! 文京区の櫻木神社で御祈祷してもらう
■正式参拝をお願いする
さて、このパワスポ連載記事は記者がバスで参拝したパワースポットを感じたままに紹介しているが、本稿では初の正式参拝をした。正式参拝とは拝殿にあがり御祈祷をしていただくことだ。記者の願意は「神恩感謝」である。 このようなパワースポットの記事が書けるのは八百万の神々との御縁や御神徳があってこそと考えれば、その恩に感謝するのは人として当然の礼儀だろう。日本史で習った鎌倉時代の御成敗式目に「神は人の敬に依りて威を増し人は神の徳に依りて運を添ふ」という一説がある。 神と人とは互助関係にあるとも読み取れる。パワー(徳や運)をいただいたのであれば、人は敬い感謝(参拝)することにより神の威光はさらに輝く、そしてまたパワーを分けてもらえるという神と人の好循環がパワースポットの本義なのかもしれないが、それは人の考え方次第なので本当のところは「神のみぞ知る」だろうか。 正式参拝は拝殿にあがり、座って待つと宮司が現れて御祈祷の執行を宣言する。最初に修祓(しゅばつ)と呼ばれるお祓いをする。祓詞(はらえことば)を奏上して紙垂(しで)や麻の繊維が付いたふさふさの大幣(おおぬさ)で左右左にわっさわっさと振って祓ってもらう。 通常の略式参拝では手水舎で手口を清めるが、それの正式版と考えればわかりやすい。これはまだ神様に何かを申し上げる前準備だ。修祓が終わると、神具や人(神職と願主)の罪・穢れ・禍事が祓われたので、宮司が記者の願意に沿って書いた祝詞を奏上する。この祝詞はオーダーメイドである。 最後に玉串奉奠(ほうてん)を行う。現在では玉串拝礼と言った方がわかりやすいかもしれないが、願意が神恩感謝なので神様に感謝を念じて奉じる。玉串を受け取り時計回りに回して榊の根元が神様に向くように捧げる。宮司がつつがなく執行を終えたことを宣言し、一連の祭儀は終了だ。
■大人になっても合格祈願は必要?
さて、櫻木神社は天神様をお祀りした神社だが、天満宮や天神といった社号を用いていない。経緯ははっきりしないものの、地元では櫻木天神で通っていることから、やはり学問の御神徳が有名である。学生時代に受験合格の祈願で近くの天満宮を訪ねた覚えがある方は多いだろう。 しかし現代では社会に出ても資格がないと始まらない仕事も多く、国家試験や認定試験を受験する機会も多くなった。大人になると学生の頃の受験は忘れてしまい、資格試験の合格祈願をする人は少ないように感じる。 祈願したから合格するという神頼みや運を天に任せるような祈願ではさすがの神様も困ってしまうだろうが、本来は神様に誓いを立てる「誓願」をするものだ。大人になって意味が理解出来てからの合格祈願は、誓いを立てて合格に向かって努力をするのがよさそうだ。人事を尽くせばきっと、平けく安けく聞し食して(平安に聞き届けて)くれるだろう。 なお、見送稲荷は一般的なお稲荷様の御神徳の他に、旅行安全の御神徳もあるので海外旅行や出張の前に参拝すると良いだろう。菅原道真公は今から1123年前の平安時代に京都から道中の謀略や危険を乗り越えて福岡まで無事にたどり着いた「実績」があるので御神徳は証明済みのようなものだ。 ちなみに天神というのは菅原道真公没後の天満大自在天神という神格が由来で、平将門や崇徳天皇と並ぶ日本三大怨霊の一つだが、日本では祟るほど強力なパワーがあるとして時代が下るにつれて信仰を集めている。菅原道真公の祟りとして有名なのが清涼殿落雷事件で、天神様はもともとは雷神だが、近世になり生前の学者としての功績から学問の神様として一層の崇敬を集めて現在に至る。