シリア首相、反体制派への権限委譲で合意 ダマスカスで会談
(CNN) シリアのジャラリ首相は中東のテレビ局アルアラビーヤに対し、反体制派勢力を率いるジャウラニ氏に権限を委譲することで合意したと明らかにした。ロイター通信が伝えた。 【映像】シリア国境付近、アサド政権崩壊を喜ぶ人々 反体制派組織「シャーム解放委員会」の指導者ジャウラニ氏は今回、権限委譲について協議するため退任するジャラリ氏と会談した。反体制派が9日に公開した映像には、ジャウラニ氏やHTSの関連組織「救国政府」を率いるバシル氏がジャラリ氏と面会する様子が映っている。 反体制派側は会談の目的について、「シリア国民へ確実にサービスを提供できるように権限委譲を調整する」ためだと説明している。 首都ダマスカスで行われた今回の会談に先立ち、ジャラリ氏はダマスカス陥落後に録画したメッセージで、反体制派と協力し、「政府機能の円滑で組織的な移行」を認め、「国家施設」を保存する考えを表明していた。 新たに首相に就任するバシル氏は以前、シリア北部イドリブの反体制派支配地域でトップを務めていた。 先週末には、反体制派関係者がジャラリ氏をダマスカスのホテルへ車で連れて行く動画が浮上。動画ではジャラリ氏が武装した男性らに取り込まれながら数歩歩き、別の人物と黒のSUV(スポーツ用多目的車)に乗り込んでいる。