【DeNA】現れた"救世主" 巨人を昨オフ戦力外…這い上がった26歳剛腕の力投に話題沸騰 「来てくれてありがとう」
DeNAは16日に行われたCSファイナルS初戦(東京ドーム)、巨人に対し2-0の完封勝ち。これでシリーズ対戦戦績を1勝1敗のタイとした(4勝先勝)。 【動画】好調な佐野は戸郷から豪快にアーチをかけた 先発は左腕のアンソニー・ケイ。レギュラーシーズンの対戦成績が対巨人に対し、8試合に登板しわずか1勝と戦前は苦戦も予想されたが試合が始まれば、ゾーン内で適度に荒れた球を巨人打線は打ちあぐね、0行進を続けた。 6回102球を投げ、1安打ピッチングと圧巻のパフォーマンスで後続に託すと存在感を示したのは、2点リードの8回に4番手で登板した堀岡隼人にもあった。 昨オフ、巨人から戦力外通告を受け、DeNAに育成契約で入団した右腕が踏ん張った。先頭の丸佳浩に安打を許したものの、続く増田大輝を低めのフォークで中飛に、一死一塁で迎えたオコエ瑠偉を空振り三振、続く4番の岡本和真を外角のフォークで右飛に打ち取るとマウンド上で渾身の雄たけびをあげた。 抑えの森原康平が肩痛のため、ベンチを外れるなど救援陣もスクランブル態勢となる中、勝負の8回でしっかり結果を残したのだ。 堀岡は青森山田高から2016年育成ドラフト7位で巨人に入団。19年7月に支配下登録されるも21年オフに再び育成となるなど、なかなか一軍に定着できずに苦しんだ。昨オフ、巨人から戦力外通告を受け、DeNAに育成選手で入団、6月に支配下登録されていた。 シーズンでは6試合の登板だったが、防御率0・00。CSファーストSの阪神戦でも無失点に抑えており、この試合でもしびれる場面で150キロ超の直球と落差のあるフォークで中軸を封じ込めた。 堀岡の力投にはDeNAファンの間からも「マジ、いてくれて助かった」「本当に救世主」「ここにきて堀岡が出てきてくれたのはでかい」「来てくれてありがとう」「だから野球は面白い」などネット上では戦力外から這い上がった堀岡のストーリーに共感する声も上がった。 打線では阪神とのファーストSから好調な佐野恵太が4回に戸郷からソロホームランをマーク、7回一死一、三塁で代打出場した筒香嘉智も2番手左腕の高梨雄平から左前に適時打を放つなど、打つべき人がしっかり仕事を果たした。 勝負の継投で大事な初戦を取った三浦大輔監督も試合後インタビューで「是が非でも取りたい試合だったので良かったです」と会心の笑みを浮かべた。 投手陣では森原以外にもエース左腕の東克樹を欠くなど、故障者が多くなっているが、全員野球でチームは前に進んでいる。DeNAの勢いがこのまま続くか、巨人がやり返すか。第2戦の内容も注目となる。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]