せめて病気をする前にマンションを買っておけば…37歳で大病をした女性の後悔【CFPの助言】
民間の生命保険や勤務先の福利厚生制度も確認しよう
Aさんは民間の生命保険に加入しているため、万が一のときには保険金を受け取ることができます。ただ、保険金額や万が一のことが起こった時期によっては住宅ローン残債を全てカバーできない可能性があります。その時には、一度勤務先の福利厚生制度も確認してみましょう。 企業によっては、従業員を被保険者とした生命保険に会社として加入しており、従業員が死亡もしくは高度障害の状態になった際に保険金が支払われる仕組みを採用しているところもあります。もちろん保険金は遺族の方に支払われますが、その保険金で住宅ローンの残債を支払うこともできるでしょう。 団体信用生命保険に加入できなくても「フラット35」を利用することで住宅ローンは利用できます。ただし、万が一のことを考えて自分で備えを用意しておく必要があります。もちろん生命保険も活用できますし、最近の医療保険の保障内容は時代の流れによって大きく変わっています。がん保険は一度がんになった人は加入できませんが、医療保険は一度がんと診断されても一定年数経過すれば加入できるケースもあり、その際に死亡保険金を特約として付けられる保険も存在します。 今後の返済を考える中で、そのような生命保険の活用のほか、できるだけ早く返済できるよう繰り上げ返済の計画を立てることも大切です。繰り上げ返済にはボーナス額や運用で得た利益を充ててもいいでしょう。 人一倍シビアな返済計画が求められますが、それは自身のマネーリテラシーの向上にもつながります。逆に自分にとってプラスな方向になったと考えて前向きに生きていくことを考えましょう。 新井智美 トータルマネーコンサルタント CFP
新井 智美