猫の保護活動や制度学ぶ ボランティア団体が勉強会【長野県阿智村】
長野県飯田下伊那地域を中心に保護したネコの里親探しを行うボランティア団体「猫にゃんズ」は8日、「猫のこと勉強会」を阿智村内で開いた。しんけん動物病院(長野市)の松木信賢獣医師を講師に迎え、ネコの習性や野良ネコの実態、地域ネコ・TNR活動などについて約30人が学習。人と動物が快適に暮らせるまちづくりを目指して理解を深めた。 同団体主催の勉強会は昨年の高森町に続き2回目。今回は4月からネコの不妊・去勢手術に対する補助金制度を新設した阿智村を会場に選んだ。 松木さんは野良ネコを合理的に減らす方法として、不妊・去勢手術を施して給餌、排せつ物の適切な処理を行う「地域ネコ活動」を紹介。過剰繁殖を防ぐには地域の協力と理解が不可欠とし、「どんな立場の人でも野良ネコが多くなり過ぎるのはよくないと思っている」と周知の重要性を示した。 手術費用の補助など地域ネコの活動に行政が関わることについて「野良ネコに起因したトラブルのないまちづくりは市民生活の向上につながり、公共性がある」と強調。「ネコを幸せにするために公金を投入している訳ではない」とした。 村民生課は、飼いネコと飼い主のいないネコを対象に不妊・去勢手術費として最大5000円を補助していると説明。開始から2カ月で2件の申請があった。熊谷秀樹村長は「しっかりと利用し、多くの人に制度を広めて」と呼び掛けた。 猫にゃんズ代表の田中秀彦さんは「勉強会をきっかけに、活動をしている団体を知ってもらい、野良ネコに対してどうしたらいいか分からないことがあれば声をかけてほしい」と話していた。