アメリカの大学の監督・コーチはなぜ日本人選手を求めるのか
海外へのスポーツ留学などをサポートする株式会社WithYou主催の「男子アメリカ大学サッカー留学JAPANトライアウトin 関東」が1月に開催された。 【フォトギャラリー】トライアウトに参加したアメリカの大学の監督・コーチ 今回、参加した91選手のプレーを熱心に見つめるのが、2年制・4年生大学を含め、8つの大学の監督・コーチたち。彼らは自費で、またツアーを組みながら来日したが、なぜ、アメリカからわざわざ日本を訪れ、トライアウトを視察しているのか。また彼らは日本人選手に何を求めているのか。 「日本人選手は謙虚でチームプレーができ、チームのためにハードワークができる選手が多い」NCAA1部(アメリカ4年制大学1部)の強豪 マーシャル大学を指揮するクリストファー・グラッシー監督。 なぜ日本に来たのか。グラッシー監督によれば、2017年に加入した日本人選手がとても優秀な選手だったことから、継続的な獲得を進めるなか、今回のトライアウトに参加した。またマーシャル大学にはセレッソ大阪U-18出身MF沖吉大夢が主将を務めているほか、神戸弘陵(兵庫)、明秀日立(茨城)出身の3人の日本人選手が在籍している。 「規則正しく、仲間や監督が求めることを理解し、自分から考える選手が伸びる」とグラッシー監督。なおマーシャル大学は現在、人工芝のグラウンド1面を使っているが、将来的にはハイブリット型の人工芝3面の増設など環境面の充実を図るほか、3100人収容のスタジアムは毎試合、満席のため、増築を目指している。 「求めるのはテクニックがあり、パスをつなげられる選手。ゲームコントロールができ、頭の回転の速い選手」とNCAA1部(アメリカ4年制大学1部)ノース・カロライナ大学ボロー校クリス・リッチ監督は日本人選手を高く評価しているひとり。 「いま在籍している日本人選手がものすごくやってくれている。またアメリカ全土には多くの日本人選手がおり、評価が高いこともあり、WithYouさんにこうした機会を設けていただいたので、来日しました。(日本人選手は)テクニカルな面、ハードワークする面、規則正しさが、わが校が求める像にあっている。世界をまわっても日本人が一番フィットしている」と日本は人材の宝庫なのかもしれない。 また今回のトライアウトでは「4、5人は良いなと思う選手がおり、そのうち2人は確実に獲得したいと思う選手がいました。しかし、ほかの大学も(獲得に)動くでしょうから、難しいと思うが、頑張りたい」と前向きだ。