ウクライナ平和サミット、90カ国・組織が参加登録 サイバー攻撃増加
[ベルン 10日 ロイター] - スイス政府は10日、15─16日に同国が主催する「ウクライナ平和サミット」について、これまでのところ90カ国・組織が参加を登録していると明らかにした。同時に、会議を前にサイバー攻撃や偽情報拡散の増加が確認されたと明らかにした。 アムヘルト大統領は記者会見で、ここ数週間サイバー攻撃が増加していると言及。カシス外相は、会議を妨害することに明らかに「関心」があったと述べた。ただ、ロシアが関与しているかとの質問に対しては明確に答えなかった。 会議はスイス中部ルツェルン郊外のリゾート地、ビュルゲンシュトックで開催。スイスによると、参加国の約半数は南米、アジア、アフリカ、中東諸国。トルコとインドも参加する。 カシス外相によると、会議では核の安全保障、食料の安全保障のほか、船舶の航行の自由や捕虜交換などについて討議される見通し。会議で「宣言」の採択を予定するほか、和平プロセスの次の段階を示すことも目指す。 カシス氏は、次の段階でスイスの後を継ぐのはどの国になるのかとの質問に対し「世界の西側諸国以外」での取り組みが進行しているとした上で、こうした取り組みが進めば、和平プロセスに「グローバル・サウスとアラブ諸国」が参加しやすくなると述べた。 ロシアは招待されていないものの、ロシアとウクライナ両国を将来の和平プロセスに関与させる方法を巡り「共同でロードマップを定める」ことを目的にしているという。 中国などロシアとの関係が密接な主要国は、ロシアとウクライナの双方が参加しなければ協議に意味がないと主張。そのため、サミットで何らかの大きな進展があるとの期待は弱まっている。