井上尚弥は「どんな挑戦者でも対戦する」 「挑発」続けるアフマダリエフに、米メディア見解「モンスターが逃げるとは思えない」
米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(ウェブ版)は2024年10月7日までにサイトを更新し、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)の特集記事を公開した。 【動画】アフマダリエフのハードな練習風景 ■「アフマダリエフは並んで順番を待て」 記事は読者の質問に対して、同メディアの記者が応える形式で展開された。 同メディアに読者から次のような質問が寄せられた。 「いつからチャンピオンはすでに倒した相手の敗者と戦わなければならなくなったのか?ムロジョン・アフマダリエフが無敗でベルトを持っているなら話は別だ。しかし、彼はすでにマーロン・タパレスに敗れている。そして井上は、タパレスを倒してチャンピオンになった。どのランキングでもタパレスがMJ(ムロジョン・アフマダリエフ)を上回っている。そして、井上にはサム・グッドマンのような他の強豪もいる。並んで順番を待て」 読者が指摘する「すでに倒した相手の敗者」とは、元IBF・WBA世界スーパーバンタム級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、29)だ。 アフマダリエフは20年1月にIBF・WBA世界スーパーバンタム級王座を獲得し、22年6月までに3度の王座防衛に成功していた。バンタム級からスーパーバンタム級に階級を上げた井上の対戦候補に挙がるも、23年4月にマーロン・タパレス(フィリピン、32)に敗れて無冠となった。
「アフマダリエフのフラストレーション分かるが...」
アフマダリエフは現在WBA同級1位にランクされ、井上の指名挑戦権を有している。だが、井上は12月にWBO・IBF世界スーパーバンタム級1位サム・グッドマン(オーストラリア、25)を相手に防衛戦を予定している。 井上戦が実現しないアフマダリエフ。その不満もあってか、アフマダリエフは米ボクシング専門メディアを通して井上戦を熱望し、「戦いたくないのならタイトルを返上しろ」などと挑発的なコメントを繰り返している。 このような背景を踏まえ、「ボクシングシーン」の記者は、上記の読者の質問に対して、「異論はない」とし、井上がすぐにアフマダリエフと戦う必要がない、との見解を示した。 同記者は「アクマダリエフがタパレス戦に勝利していれば、このような立場になることはなかっただろう」と振り返り、次のように持論を展開した。 「アフマダリエフは現在、WBAの指名挑戦者なので、彼のフラストレーションは分かる。しかし、読者の指摘通り、彼はタパレス戦で、タパレスに勝利したことを審判に納得させることができなかった。井上がどんな挑戦者にも対戦する用意があることを考えると、モンスター(井上)が彼から逃げているとはとても思えない」 近い将来、1階級上のフェザー級に転向する可能性がある井上。世界中のボクシングファンがモンスターの動向に注目している。