序盤のスタートダッシュを牽引した群馬のケーレブ・ターズースキー、A東京を追い詰めるも一歩及ばず「勝てる試合を落としてしまった」
「チームとして戦いながら試合を積み重ねていってチャンピオンシップへ」
今シーズン、ここまでターズースキーを全試合で先発起用しているように、水野ヘッドコーチは彼に対する信頼が厚い。「身体を張って、ファウルをもらいフリースローにも立って、良い流れの時の彼の走力など役割を持ってプレーしてくれている」 この試合でも、3シーズンに渡りイタリア1部でチームメートだったアルトゥーラス・グダイティスとインサイドで激しい競り合いを繰り広げていた。マッチアップについて「彼はイタリアで一緒にプレーしていて、仲の良い友人です。このような接戦で彼のチームに負けてしまったのは悔しいですが、対戦できたのはうれしいことです」とにこやかに答えてくれたが、苦笑いも混じり悔しそうでもあった。 実際、グダイティスには7本のオフェンスリバウンドを取られており、チームのリバウンド数でもA東京に圧倒されてしまった。この敗戦から生かせることとして、ターズースキーは「チームとしてリバウンドを争うことが大事なことだと思います」と話している。ただし「チーム全員で戦うことに関しては改善できていることが多いです」と話した上で、他の課題同様にリバウンドもやり続けていくことが大事だと語った。 水野ヘッドコーチも「トレイ・ジョーンズのアクシデントがあった中で、チームが勢いを止めることがなく戦えたのは自分たちの成長を感じられる部分でした」と言う。チーム全員で戦い続けた結果が、終盤に見せたカムバックできる力に繋がっているのだろう。 記者会見で水野ヘッドコーチは「自分たちにとっては勝たなければいけない試合という位置付けでした」と最初に口にした。それだけこの一戦に勝つことの重要性を感じていた。結果は伴わず、ここまで続いていた連勝こそ止まったが、「残り17試合、どうやってもう1度カムバックして自分たちの目指す場所に行くのかが大事になってきます。この敗戦を引きずらずに次の試合に向けて勝ちを手繰り寄せられるようになるかが重要です」と前を向く。 ターズースキーは「これまでも1つひとつをこなして、今の結果に繋がっています。残り試合は限られていますが、毎日の練習を大切にしていき、チームとして戦いながら試合を積み重ねていって、チャンピオンシップにたどり着けたらと思っています」と自分たちが今までやってきたことを信じて残りの試合に臨むと意気込んだ。 現在、群馬は24勝19敗でワイルドカード下位までわずか1ゲーム差。昨シーズンから比べるとステップアップしており、チャンピオンシップ進出やその先をも見据えられる状況だ。今シーズンはA東京や千葉ジェッツ、琉球ゴールデンキングスなどにも勝利し、上位チームとも十分に戦える力があることを証明している。残り試合は少なくなってきたが、このチームの可能性を信じて大きく飛躍していって欲しい。
ズッボン