ヤクルトのドラ1寺島、ドラ2星に真中監督が仰天起用計画!
ヤクルトのドラフト1位の寺島成輝(18、履正社)と2位の星知弥(22、明大)が6日、沖縄・浦添キャンプの第2クール初日に揃って初のブルペン入り、キャッチャーを立たせたピッチングだったが、共に武器であるストレートを披露。他球団の偵察部隊だけでなく真中監督を驚愕させた。高卒ルーキー寺島のローテーション入りへの期待と共に真中監督は、「今のうちで一番速い」という星のセットアッパー起用プランまで口にした。投手陣強化が最大のポイントであるヤクルトに頼れる新戦力が加わったことだけは間違いない。 先にブルペンに入ったのは、ドラフト2位の星だった。うなるようなボールがキャッチャーのミットを揺らすと、阪神の嶋田スコアラーが、「投げっぷりがいいね。ストレートが速いわ」と、思わず漏らした。 183cmの身長から、しっかりと下半身でタメを作って投げ下ろす超本格派。 「きょうは、7割くらい。体重移動、右足のプレートの蹴り、立ち、右ひじを高く、体の開きというフォームバランスのチェックができたのでよかった。11月16日の大学選手権の最終戦以来のマウンドで、2、3球は抜けたけれど、大学のときよりもボールのラインが安定してきた」 その話ぶりで、“考えている人”であることがわかる。自己採点は「70点」だという。 明大では、中日にドラフト1位指名された柳裕也に次ぐ2番手で、4年秋までわずか1勝だった。それでも、最速は156キロ、ヤクルトとの6大学選抜試合では山田哲人を三振に切った。制球が課題とされていたが、球威に関しては、超一品である。 間近で見た真中監督は、「今投げているピッチャーの中では一番速いんじゃないか。あれで7割なら、全力で投げたらうちのピッチャーでは誰も勝てない。(起用法に関しては)いろんなことを考えるね。うちは後ろが弱いので、あれだけの球を投げるなら8、9回を任せられるのかなとか」と語った。 思わず「星セットアッパー構想」が頭を駆け巡るほどの素材を見せつけたのである。 プロの世界ではライバルとなる中日の柳は、キャンプ初日からブルペンに入っていて、その評判は嫌でも目に入る。「僕も早く投げたかったですが、開幕に間に合えばいい」。ハートの方も強そうである。