かつて温泉街を歩いたように施設内を回遊できる作りに

　日本屈指の湯量を誇る岐阜県・奥飛騨温泉郷に、新たな温泉旅館「界 奥飛騨」が、2024年9月5日に開業しました。 【画像】これが岐阜県初の星のリゾートです！（12枚） 　同施設は、星野リゾートが手掛ける温泉旅館ブランド「界」として24施設目。岐阜県内における同ブランド初の開業となることから、地域への期待も高まっています。

温泉郷の魅力を存分に楽しむことができる宿

　界 奥飛騨は「山岳温泉にめざめ、飛騨デザインに寛ぐ宿」というコンセプトを掲げており、自然の中での安らぎを追求しています。 　周囲の山々の壮大な景観や新鮮な空気、飛騨地域の伝統に触れる滞在を提案。大浴場や客室の露天風呂のほか、中庭に流れる湯の川や隠れた足湯など、さまざまな温泉体験を通じて、訪れる人々に特別な思い出を提供してくれます。 　奥飛騨温泉郷は北アルプスに抱かれ、豊富な湯量を誇る温泉地。毎分37000リットルもの湯が湧き出すこの地は、森林資源も豊かで、木工技術が受け継がれてきた伝統が残るエリアです。 　こうした自然と歴史の調和が、奥飛騨に新たな価値を生み出しています。界 奥飛騨では、山岳地にふさわしい温泉の楽しみ方とともに、飛騨の工芸技術を現代的なスタイルで表現。 　施設の中心には中庭が設けられ、東側と西側の客室棟、湯小屋、そして離れが取り囲むこの空間は、かつてこの地域にあった共同浴場の風景を想起させます。 　石積みが斜面に合わせて配置され、視界の先には活火山のアカンダナ山がそびえています。中庭には湯の川が流れ、その周辺には広葉樹や地域の自生種が植生。飛び石を渡りながら散策を楽しむことができ、四季折々の自然の景色を堪能することが可能です。 　大浴場には、デザインが雪の回廊をモチーフにした露天風呂があります。穏やかな空気の中で、星空を見上げながらの入浴は、訪れた人々に特別な体験を提供。 　泉質はナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・塩化物泉で、中性であるため肌にも優しく、リラックス効果が期待でき、特に、疲労回復や健康増進の効果があると言われています。 　客室では、飛騨の文化や工芸が感じられる「飛騨MOKUの間」を設置。すべての客室に飛騨産の天然木を使用し、豪華絢爛な「紅」を基調にしたインテリアが施されています。 　特に、飛騨春慶の漆塗りが印象的で、伝統的な技術を現代に蘇らせています。さらに、各客室には露天風呂もあり、プライベートな空間でリラックスすることが可能です。 　同施設では、地域の文化や工芸を体験できる「飛騨の匠体験」も充実。このプラグラムでは、実際に木を曲げてハンドルを作成する体験が用意され、地域の工芸技術への理解を深めることができます。 　夕食は半個室スタイルで、地元の食材を活かした会席料理を提供。特に飛騨牛の朴葉つと焼きが人気で、テーブルで好みの焼き加減に仕上げられます。料理の盛り付けには、囲炉裏のような古材が利用されており、温かみを感じられるのが特徴です。 　自然豊かな環境の中で、リフレッシュしながら地域の魅力を味わえる宿で、訪れる人々にとって特別な場所となることでしょう。