中国・若者たちのニュートレンド、夜間学校で自分磨き
【東方新報】中国・重慶市(Chongqing)の繁華街にある書店に3月20日午後7時、40人の若者たちが、ライブストリーミングとEコマースのビジネスに足を踏み入れる方法を学ぶために集まってきた。 これは最近ではよく見かける風景だ。競争の激しい中国の就職市場で優位に立つため、スキルを多様化しようとする若者たちが、この店に集まってくるのだ。 Eコマース・ナイトコースを受講したルオさんは、新しいスキルを身につけた結果、自身のライブストリームで商品を販売する副業に乗り出した。 ルオさんは「以前は、夜には友人と遊んだり、食べたり飲んだりしていました。でも、夜間クラスに参加する方が、時間をより生産的に使えるんです」と話す。 Eコマースの夜間クラスは無料で、九龍坡区(Jiulongpo)の青年夜間学校が運営し、地元政府が後援している。 「九龍坡ナイトスクール」は、共産主義青年団(昨年時点で14歳から28歳までの7400万人以上の団員を持つ青年団体)に後押しされ、最近誕生した多くの夜間学校の一つだ。 ナイトスクール関連の話題は、過去12か月間、SNSで常にトレンド上位にランクインしている。そこには、買い物やテレビ、携帯電話の閲覧といった平凡な生活に疲れ、自己啓発を切望する多くのユーザーのコメントが寄せられている。 伝統的な工芸品や芸術にのみ焦点を当てた過去の夜間学校とは異なり、最新の授業の多くは、ショートビデオ制作、ライブストリーミング、人工知能など、より現代的な要素を取り入れている。 上海市では昨年秋、ナイトスクールの定員が1万人のところに65万人を超える人びとの応募があった。あまりに多くの人数が同時に入学しようとしたため、一時は入学プラットフォームのシステムがクラッシュしたほどだった。 ナイトスクールは今、深セン市(Shenzhen)、北京市、重慶市などの大都市で急速に増加している。それらの多くは、共産主義青年団の地方委員会、コミュニティセンター、非営利団体によって組織されている。 九龍坡ナイトスクールは3月に開校し、毎週水曜日の夕方、ライブストリーミングから健康生活まで、携帯電話の写真撮影からフラワーディスプレイまで、様々なクラスを開催している。 重慶の共産主義青年団九龍坡委員会のチン氏は「私たちの講座はとても人気があり、短期間で200人以上が申し込みました」と話した。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。