ブリジット・バルドー生誕90年祭。オルタナティブビジュアル2種と著名人コメント公開
ブリジット・バルドーの生誕90年を記念し、主演10作とドキュメンタリー1作を上映する特集〈ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭〉が、9月13日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次開催。オルタナティブビジュアル2種と著名人のコメントが到着した。 〈ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭〉予告編
オルタナティブビジュアルのモノクロバージョンは「花嫁はあまりにも美しい」(ピエール・ガスパール=ユイ監督/1956年)より、カラーバージョンは「私生活 4Kレストア版」(ルイ・マル監督/1962年)よりバルドーの姿を切り取っている。
〈コメント〉
彼女はどんな服でも着こなすけれど、 それ以上に空気を上手に纏う。 なんだかやる気が起きなくて、重いなぁ。 好きなあの人から連絡がきて、このまま飛べそうな気分! 心が生み出す空気の重さを、BBは私に教えてくれました。 特に『私生活』では彼女が身体よりも空気を動かしているように見え、感動しました。 90歳おめでとうございます! ──アオイヤマダ(ダンサー/俳優) ボブ・ディランの「アイ・シャル・ビー・フリー」という曲に、“国家の成長にはなにが必要か?”と大統領に聞かれ、真っ先に“それはブリジット・バルドー”と答える歌詞が出てくる。 貴方もセクシーでキュートなBBの映画を観れば、きっと納得するに違いない。 ──みうらじゅん(イラストレーターなど) ぼくらの世代にとって雑誌やポスターでこの上ないセックス・シンボルだったバルドーの動く姿を見るのは意外に初めてでした。 『殿方ご免遊ばせ』は面白い!不倫を当たり前に笑いの対象とする50年代のフランス、その時代にここまでジーンズがカッコよく映る女性がいたとは! 色々な意味で時代を先取りした上等なロマンティック・コメディです。 ──ピーター・バラカン(ブロードキャスター) 女優でありシンガーであり、セックス・シンボルであり、ファッション・アイコンであり、ロジェ・ヴァディムとゴダールとゲンズブールのミューズ。 そんな女性はBBしかいない。 彼女の仕草、身のこなし、眼差し…BBの存在をスクリーンで感じよう。 そこには美しくも自由な、奇跡の女性がいるはずだ。 ──野宮真貴(歌手/エッセイスト) ブリジット・バルドーの名前を見たり聞いたりすると、いまだにソワソワ、ゾクゾクします。今回も『恋するオペラ』『花嫁はあまりにも美しい』は必ず、他の作品も時間が許す限り劇場に駆けつけたいと思っております。 ──小西康陽(音楽家) 幸福な“無名の人”だった少女が映画界に見出されスターとなる。夢物語のようだけど実際は、世界中から愛憎入り乱れたミソジニーをぶつけられる囚人のような暮らしだ。こんなセリフがあった。「君が決め、君が選び、捨てる。まるで男だ」。若さと美というパワーを持つBBは「まるで男」。ゆえにバッシングの対象となる構造が浮かび上がる。『甘い生活』と対になった映画のようでいて、BBの内面を掘り下げる『私生活』は壮絶で苦い。そして、とても今日的だ。 ──山内マリコ(小説家) BBは演じない。ただBBとしてそこにいる。 BBの映画はただBBを見せるためだけに作られ、 それが世界に革命を起こした。 それほどの魅力をぜひ体験してください。 ──町山智浩(映画評論家) セックス・アイコンとして世界中の男性を骨抜きにしたからでも、自由な生きざまが女性解放を推し進めたからでもなく、私はただ大きな唇、大きな瞳、大きなヘアスタイルに吸い込まれ、髪型からつま先まで真似をした。『小悪魔ageha』のファッションのルーツには明らかにベベがいるけれど、なぜ私たちがあんなにも真似したくなったかと問えば、男性に媚びるふりをして、実際には男性の思うようにはならない姿が、まさに私たちの気分と一致していたからだと思うのだ。 ──鈴木涼美(作家) BB生誕90年おめでとうございます! BBといえば私には『Bubble Gum』というアルバムだ。これは今聴いても新鮮。 彼女の粋な節回し、軽妙なアレンジ、殊にコンボオルガンの使い方がたまらない名盤だ。 ──近田春夫(ミュージシャン) 昔はテレビで連日、多くの洋画が放送され、バルドー作品も何度となく観て、大好きでした。 カーディガンとスカートにベルトのファッション、ラフな髪型をマネたりもしました。 自由で、かわいくて、何物にも縛られない女の子、という役そのものの彼女は 70年代半ば、時代の変化と共に引退してしまって残念ですが、だからこそ永遠なのでしょう。 今、我が家にはべべという名のネコがいます。 ──松浦美奈(字幕翻訳者) ボーヴォワールのお墨付き!バルドーが現代女性の「セクシー」を創り出した! 僕の従姉妹も60年代にバルドーを真似たマスカラを付けていた。 今こそ、学びたい!すべての憧れの源泉である「セクシュアリティのルーツ」がここにある! ──サエキけんぞう(パール兄弟、作詞家) BB(べべ)。フランス語で“赤ん坊”を意味するニックネームは秀逸。 赤ん坊は人々に混乱を与える。全てが初めてのことで誰しもが混乱する。 BBもそんな衝撃的な存在、憧れても手に入らない全て。 「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ」。あなたも私も初めての混乱が待っている。 ──浜崎容子(アーバンギャルド) ブリジット・バルドーさんは、私たちの青春時代からスクリーンで活躍されていました。 多くの人に感動を届ける姿には、私たちプロレスラーに通ずるものを感じています。 そして、ブリジット・バルドーさんが動物愛護に力を注いでいらっしゃることは、私たちが大きく共感する部分です。 現在も我が家には、7匹の愛犬がいます。 多くの命を助け、サポートをしているブリジット・バルドーさんに心から敬意を表します。 「ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ」が多くの人に届くことを心から願います。 ──藤波辰爾(プロレスラー)、藤波伽織(キッチンナビゲーター) 映画黄金期の生きる伝説になったBBの特集上映が開催される。 日本にはいない「セクシーな小悪魔」として少年たちの視線を釘付けにした 彼女の魅力が詰めこまれた代表作が一気にこれだけ見られるとは 本当に素晴らしいことだと思う。 嬉しいのは日本初公開となる出演作や長らく見られなかった秀作にも出会えること。 以前は気づかなかったBBの女優としての特別な才能にも今度は注目して見たい。 ──鹿志村和仁(スクリーン編集長) なんといっても、ブリジット・バルドーの『可愛い悪魔』と『私生活』が、私にとっての記念碑的作品。 大物女優ということでは初めて演じた役でした。あの頃は私も若かったから、役になりきるためにヒールの高い靴を履いたり、大胆なドレスを着たりと、色々なムード作りをしました。 彼女の作品の中では『私生活』が一番好きですし、アテレコをやってよかったと思った作品です。 私の人生の上で大きな意義をこの作品はもたらしてくれました。 ──小原乃梨子(ブリジット・バルドー フィクス声優) ※小原乃梨子さんは、2024年7月12日永眠されました。ご遺族のご厚意により、過去の小原さんの発言を抜粋・コメント化しました 〈ブリジット・バルドー レトロスペクティヴ BB生誕90年祭〉 提供・配給:キングレコード