映画『インターステラー』米女優、ジェシカ・チャステインインタビュー
新生「バットマン」シリーズの『ダークナイト』(08年公開)や『ダークナイト ライジング』(12年公開)などの作品で知られるクリストファー・ノーラン監督の最新作『インターステラー』が、11月22日から日本で公開される。宇宙を超えた父娘の絆を壮大なスケールで描いた、本年度最大の話題作の公開を直前に控えて、食糧問題に取り組む女性科学者役を演じた米女優のジェシカ・チャステインに撮影の舞台裏や作品の魅力を聞いた。 ――この映画には父娘の絆や人類の挑戦などさまざまなテーマが盛り込まれていて、とても魅力にあふれている、革新的な映画ですね。本当に感心させられました。 同感だわ。何故ならばこの映画は、爆発があちこちで起こるような単なる超大作じゃない。とてもエモーショナルな映画なの。 ――最初に脚本を読んだ時、自身が演じるマーフに対してどのような印象を持ちましたか? 彼女のことでとくに気に入っているのは、ストーリーを通して彼女が経験するエモーショナルなジャーニーなの。彼女は子供の頃、とてもトラウマになるようなことに遭遇する。それで彼女は物理や数字、公式の“影”に隠れる。でも、自分の仕事を通してスピリチャルなものも学んでいく。「愛は決して消えない」ということを。そして、そのことをキッカケに自分が子供の頃に抱いていた、ある“アイディア”に気づくことになる……。とても怒っていて、傷ついていて、弱々しくて、サボテンみたいな人を演じるのは面白いと思ったわ。彼女が最後に開花することもね。
――今作で初めてノーラン監督と仕事をともにしましたが、彼に対する印象は変わりましたか? 私は彼の作品の大ファンだった。彼が今までに手がけたすべての作品が大好きだった。『メメント』のような小さな作品も、もちろん『インセプション』も、その間の作品もすべてね。ただ、この作品は私が今までにやった一番大きな作品なの。演技のシーンが、スペシャル・エフェクト(=特殊効果)やそのためのテクニックによって、端に追いやられることになるかどうかも分からなかった。それが、私が心配していたことだったの。でも、それが完全に誤りであることが、現場に行って分かったわ。彼にとって、キャラクター同士の関係がとても重要であることが分かったの。