ガレージ付き住宅を手掛ける設計事務所を探すことからスタートした夢の実現|旧車の棲むガレージ
【旧車のガレージにはアプローチも大切土地探しからスタートした夢の実現】 旧車に乗っていたオーナーにとって、ガレージは長年のあこがれだった。クルマが好きで、メンテナンスや修理、すべてを自身で行ってきたこともあり、自宅を建てる時にはガレージ付きの家にしたい、と考えていたという。 【画像17枚】旧車好き夫婦の長年の夢だったガレージ付きのマイホーム! クルマはGTのR仕様。ワタナベのホイールにオーバーフェンダー、少し下げたシルエットとサーフィンラインのコントラストが美しく調和する。知人から譲り受けたS30フェアレディZはレストア予定。ノーズを外して、ノーマルスタイルに戻すという。ガレージ横で再生の日を待っている それまでは、実家の敷地でクルマをいじり、時にはエンジンを降ろすこともあった。やぐらを組んで、簡易的なリフトを作り、親に手伝ってもらいながらの作業。屋外だったため、雨や風が吹くと、クルマが心配でならなかった。 そんな姿を見てきた奥さまは、ガレージ付きの家を建てる夢に理解を示している。実は奥さまも以前から旧車が好きで、2人が出会ったのも旧車が縁だったという。だからこそ、長年続くことになった家づくりの道のりも、ともに歩めたのだろう。 そろそろ家を建てようとなった時、もちろんガレージ付きの家というのが第一条件となった。そのためガレージ付き住宅を手掛ける設計事務所を探すことに。そして、これまで抱いてきたガレージへの思いを伝えた。
マイホームを建てることとなり、ガレージへの思いを伝えたオーナー。
「旧車ということもあって、道路と宅地の接道が気になりました。道路からスムーズに入ってこられる立地ですね。できれば前面道路幅は6メートル以上は確保したい、というのも絶対条件でした。これまでの経験から、その程度の幅が必要だと感じていたんです。また、幹線道路から自宅までの道が平坦であることも、旧車に乗ることを考えて条件に加えていました。さらにいうと、ガレージの高さを確保したかったので、道路の高さと宅地の高さに、ある程度の高低差を求めました。そうすれば、ガレージを土台下に掘り込んで、ガレージ開口を高くすることができますから」 ここまで好条件の場所を探すのは難しかった。もちろん、予算の都合もあり、条件に合う場所を探すまで、約3年もかかってしまったという。最終的に、設計事務所が探してくれた土地は、以前住んでいた地域からは遠く離れてしまったが、郊外の住宅地の一角で、すべての条件をクリアしていた。 建築時のコストを抑えるため、いろいろな工夫も施された。ガレージのシャッターはビルトインガレージ用ではなく、ローコストの汎用シャッターを利用している。また、現在はガレージ内にロフトスペースが設置されているが、当初はロフトを作らずに、スペースだけを確保して、初期費用を抑えた。そして数年後、ガレージ内に鉄骨を組み上げ、ロフトを完成させている。住宅側からガレージが見える窓があるのだが、将来、ロフトが組み上がることを見越して、高さも調整されていたという。すべてが計画通りであったのだ。