米鉱工業生産、10月0.3%低下 ボーイングのストとハリケーンの影響続く
[ワシントン 15日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が15日発表した10月の鉱工業生産指数(季節調整済み)は前月比0.3%低下と、エコノミスト予想と一致した。 2カ月連続の低下となり、米国を相次いで襲った大型ハリケーンのほか、米航空機大手ボーイングのストライキの影響が引き続き響いたとみられる。ただ、11月には、これらの要因による下押し圧力がなくなることから回復する公算が大きい。 9月は0.5%低下と、従来の0.3%低下から下方改定された。 FRBは、ボーイングのストライキの影響で指数が0.2%ポイント押し下げられたと推計。9月は0.3%ポイントとしていた。 10月の鉱工業生産指数は前年同期比では0.3%低下。 製造業の生産指数は前月比0.5%低下。前月は0.3%低下だった。前年同月比では0.3%低下した。 経済の10.3%を占める製造業部門は高水準の金利を背景に低迷しており、当面は横ばいで推移するとみられる。 部門別では自動車・部品が3.1%低下。航空宇宙・輸送機器は5.8%急低下した。 耐久財は1.2%低下。一方、非耐久財は0.1%小幅上昇した。 鉱業は0.3%上昇と、前月の1.9%低下から回復した。公益事業は0.7%上昇。前月は0.3%上昇だった。 鉱工業部門全体の設備稼働率は77.1%と、前月の77.4%から低下。1972─2023年の平均を2.6%ポイント下回る水準にある。 製造業の設備稼働率は76.2%と、前月から0.5%ポイント低下。長期平均を2.1%ポイント下回る水準にある。