白血病と闘う子の母親も参加 闘病中の子どもを笑顔にする道化師「クリニクラウン」のオーディション 沖縄で開催へ
琉球放送
病気で日常生活が制限されている子どもたちに、遊びとユーモアを届ける活動、赤い鼻がトレードマークの「クリニクラウン」。病院の “クリニック” と道化師の “クラウン” を掛け合わせた言葉だ。沖縄県内でたった1人のクリニクラウンが、この活動を広げるため、新しい仲間を募集している。 【写真を見る】病院を回るクリニクラウン 子どもたちを笑顔に 赤い鼻をつけたクラウン。ベッドで過ごす子ども一人ひとりに声をかけ、遊びに誘う。 明るい声やコミカルな仕草で部屋の雰囲気を和ませる彼らは、病院や施設を訪ね、治療を頑張る子どもたちに遊びとユーモアを届ける。 クリニクラウンが来ると、子どもたちはたちまち笑顔になる。 ▽施設職員 「(子どもたちが普段と)全然違います、やっぱり楽しかったと思います」 「笑顔になるというのは、子どもたちにとって本当は当たり前のこと。けど医療ケアをしていると、どうしても我慢することが多いので。だから純粋に楽しいと感じる時間があるのとないのとでは、やっぱり違うのかな」 子どもが笑顔になれる環境をサポートするクリニクラウンに求められるのは、パフォーマンスの技だけではない。施設側との打ち合わせではこんな光景がある。 【施設との打ち合わせ】 職員:「いま(経管で栄養を)注入中のお子さんもひとりいて、光の反射に過敏なお子さんが…」 クリニクラウン:「物の受け渡しは?」 職員:「大丈夫です」 医療面での専門的な知識も必要となるため、その数は少なく、協会の認定を受けたクラウンは全国で33人。沖縄は伊佐常和さん、1人のみ。回りきれず、県外からの派遣に頼る状況が続いている。 ▽クリニクラウン 伊佐常和さん 「入院中の子どもたちが、クリニクラウンが来る日は自分らしさを出せる。前を向ける。それが成長や発達に繋がると思うんですよね。沖縄でクリニクラウンを育てて、入院中の子どもたちのところに定期的にクラウンを派遣できるような体制を作りたいなと」 伊佐さんは、新たに仲間を募るためのオーディションの開催を、来月(来年1月)に計画している。県内では初の試みのため、事前に活動への理解を深めてもらおうと、ワークショップを実施。 クリニクラウンが、病気の子どもとどうコミュニケーションをとっているかを体感してもらった。