元官僚・大串博志衆院議員がみる質問が鋭い議員3選!(あえて他党から選抜)
続いては公明党の伊佐進一衆院議員。与党として、政府と適度な間合いを取りながら、言うべきことを言う。「政策にも詳しい中で、適切な質問をいつもされているなと思います。彼の質問にはいつも注目しています」とコメント。
3人目は、共産党の志位和夫衆院議員(同党議長)。 志位衆院議員は2015年5月、当時の安倍晋三総理との党首討論で、ポツダム宣言の第6項と8項で日本の戦争が「間違った戦争だという認識を明確に示していた」として、この認識を認めているのか迫りました。この追及に対し、安倍総理は「その部分をつまびらかに読んでおりません」と答弁。安倍総理は虚を突かれた感じだったと大串氏は振り返ります。 大串博志氏「ポツダム宣言は政府として受諾している、国の基となる大切なもの。こうしたものへの認識を骨太に議論するのは、なるほど党首レベルの話だなと、感心した記憶があります」
ところで国会の質疑は、議論をスムーズに進めるため、慣例として事前に質問を通告することが一般的です。想定されるやり取りを準備して議論に臨むことから、当日は台本を読み上げているようにも見えてしまうのですが……。 大串氏「私は揚げ足取りにならないように、事前に質問内容を通告します。その上で、質問に対する答えを想定し、その想定回答へのさらなる問いのやり取りを、だいたい4~5手先まで読みます」 「想定をしていない論点がひとつでもあると、答弁書を作る役人さんがきついんですよ」と、ご自身も官僚として答弁書の作成経験が豊富な大串氏は苦笑いします。 大串氏「質問が二の矢、三の矢、四の矢と来られると、答弁する大臣がギューっと答えに詰まって。聞いている周りから見ても、答弁があいまいになる様子があぶり出されます」 MC伊藤由佳莉「追及によって論点が浮き彫りとなり、新たな対策が実現するのですか?」 大串氏は「大臣が答弁に詰まると、役所に帰って、論点を見直すよう職員に下ろすんですよ」と、ご自身でも答弁を作っていた立場から裏側を紹介。 大串氏「職員も、大臣に苦しい答弁をさせてしまった。なんとかしなければと動き出すんです」 「野党側の質疑は、国を動かす大きな力を持つんです」と力を込めます。