人生一度はカーレースをやってみたい……だったらマツダ車しかない! ハードルは低いのに本格的な「マツ耐」に潜入取材した
まずは完走を果たして無事な滑り出し
今回のもてぎラウンドはフルグリッドの60台で満員御礼。我らが5号車と6号車が参加する「ロードスターNDノーマル」は5クラスで、なんと19台という最大の激戦区となった。 11時20分から20分間行われた予選では、あくまで本番の決勝を見据えた戦略を実行した。全員がコースを走って状況を把握することと同時に、限られた時間のなかでのドライバー交代の練習も兼ねてのことだ。 その結果、5号車はベストラップが2分31秒356でクラスでは堂々のトップ。総合でも19位というグリッドを獲得した。一方の6号車のベストラップは2分33秒591。クラスでは5番手で、総合では29位というポジションで、決勝をスタートすることになった。 スタートドライバーは5号車が三宅、6号車は加藤で、2台とも1期生が務めた。マシンの性能に影響しない計器類の装着は自由で、携帯電話での通話もマツ耐では認められている。そこで得られたデータをもとに、2番目以降のドライバーに随時指示が出される仕組みだ。その後は大きなトラブルもなく、3回のドライバー交代をこなして2台とも無事にチェッカーフラッグを受けた。 決勝中にピットが少し騒然としたのは2回くらいだろうか。携帯の通信が突然途切れたため、段ボール箱の一部を切り取って緊急のサインボードを製作したが、ほどなく通信が再開して、これに頼ることはなかった。もう一度は最終盤、6号車の岩見がメンバーで唯一、2回目のドライブをしていてコース上でスピン。これも単独でマシンにもダメージがなく、すぐに再スタートしたので大勢に影響はなかった。 結果は5号車が54ラップを走破してクラス7位。6号車は52ラップでクラス12位。昨年の1期生たちのデビュー戦は1台での参戦でクラス3位だったが、周回数は今年の5号車と同じ54ラップ。昨年も今年もセーフティカーの導入がなかったので、デビュー戦としては上々の滑り出しといっていいだろう。 2期生に対する加藤彰彬監督の総評は「じつは昨年のメンバーに比べると今年の2期生は、リアルの経験が少ないんです。その割には頑張りました。他車との接触がなく、迷惑をかけず、反則もしないという、このチームの目標というか伝統も守られました。次戦の筑波はもてぎに比べるとバーチャルでもリアルでも走り込んでいる舞台なので、より上位を目指せるように全員で頑張りたいです」とのことだった。 なお、今回のマツダの取り組み、「バーチャルからリアルへの道」は「マツダスピリットレーシング」という名のもとにマツダが行うモータースポーツへの取り組みの一環となっている。そのほかの「マツダスピリットレーシング」の活動としてはスーパー耐久への参戦などがあげらる。こちらは動画でもその模様をリポートしているので、興味があればご覧いただきたい。
石田 徹