徹底検証 ! 急激な円高株安の今、S&P500は売るべきか
急激な円高株安により円建てでの米国株投資が大きくマイナスリターンとなるなか、過去のデータ検証から分かった勝ち筋とは?(写真:ブルームバーグ)
日本銀行の7月利上げやアメリカの景気減速懸念などを背景に、為替市場では急激な円高ドル安という展開になっている。今年1月に新NISA(少額投資非課税制度)制度が始まり、初めてオルカンや代表的な米国株指数、S&P500に連動する投資信託を購入した投資家は、たった7カ月で37年振りのドル高と突然のドル安を経験している。 このような大きな変動は多くの投資家にとって想定外で、ドル建て資産への投資を後悔している人も少なくないだろう(最新の ドル円相場はこちら です)。 2011年末に1ドル=75円だったアメリカドルは、今年の7月までに160円台とほぼ2倍に上昇。足元の乱暴とも言える調整を経験すると、「ひょっとしたらアメリカドルはすでにピークを付け、長年にわたる円高ドル安の相場が始まったのではないか」と、不安に思った投資家も少なくないかもしれない。 一部の投資家からは、「新NISAでS&P500連動型の投資信託などドル資産への投資をしてしまったのは間違いであり、そんな危険な投資はやめたほうがよい」といった、弱気の声が聞こえてきそうだ。 確かに、為替の方向性がはっきりしない中、米国株は怖くて買えないと考える投資家も少なくないだろう。今のような局面だからこそ、どのように米国株に向き合っていけばよいのかを判断するため、「過去20年間に起きたドル安局面で米国株投資にどう投資すればよかったか」を徹底検証してみたい。
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岡元 兵八郎