スマホ契約で「マイナカード」必須に?……政府「国民を詐欺から守るため」 保有率73.8%…ない人は?【#みんなのギモン】
■「ICチップによる確認は必要」ナゼ
小野解説委員 「スマホを契約する際に本人確認書類を偽造して、不正に他人になりすます、いわば『なりすましスマホ』による犯罪が相次いでいるということがあります」 「例えば、誰かが森さんになりすましてスマホを契約し、勝手にスマホのSIMカードを再発行して乗っ取り、それを使って不正に送金されてしまうといった犯罪もあります」 森アナウンサー 「ある日突然自分のスマホが使えなくなり、他の人の物になってしまっているということですよね。確か、目視で確認していたから偽造されてしまったという話でしたよね?」 小野解説委員 「はい。ちょっと怖いですよね。実際にそういった事例が起きているといいます。スマホ業界に詳しいITジャーナリストの石川温さんに聞きました」 石川さん 「本人確認において顔写真などで目視するだけでは、だませてしまう。その点、ICチップの中身を偽装することは不可能。ICチップを使った本人確認を制度にしないと、国民の誰しもが被害を受ける可能性がある。ICチップによる本人確認は必要不可欠だと思う」 鈴江アナウンサー 「これまでマイナカードの目視での確認ということから偽造やなりすましが起きていたけれども、ICチップを使っての確認となると、セキュリティを高めることになり、そういったことを防げるということなんですね?」
■約3割の人が保有せず…今度は?
小野解説委員 「5月末時点のマイナカードの保有率は73.8%です。国民の7割以上が持っているということですが、逆に言うと3割ほどの人がまだ持っていないということになります」 「持っていない人は本人確認をどうすればいいのか。総務省に20日に聞いたところ、運転免許証のICチップを使う方法は残す方向で、さらにそれも難しい場合は住民票の写しの原本を郵便で事業者に送るといったやり方も検討する方向だということです」
■専門家「政府の説明が足りない」
小野解説委員 「専門家の石川さんは、『政府の説明が足りない』と指摘しています」 石川さん 「マイナカードは任意だと言いながら、こうしてでも持たなければいけないようなことを進めている。もっと丁寧にメリットを伝え、国民の生活を守るためのものだということを説明しなければいけないのに、それができていない」 森アナウンサー 「こうやってなし崩し的にじわじわと広がっていくやり方をとるのではなくて、正々堂々ときちっと説明してほしいなという気持ちはありますね」