これぞmade in JAPAN!「Jackman(ジャックマン)」の吊り編み機で編まれた地厚Tシャツ
「もうひとつ『Dotsume Pocket T-Shirt(どつめ ポケット ティーシャツ)』という今シーズンリニューアルしたアイテムを紹介させていただきたいのですが、胸についたポケットの下は『フラシ』といってボディーから離れている仕様になっています。 アメリカのベースボールユニフォームは、ピッチャーがロジンバッグを入れるポケットが昔は別でついたのですが、その際に汗でぬれてロジンバッグが固くならないようにフラシの仕様にして風通しをよくしたというポケットになっています。 ワークシャツにもこの仕様のものがあって、汗でタバコが湿らないようにするものだといわれています。このアイテムにはそのフラシポケットが採用されています」
イメージは防寒用のアンダーシャツ
JackmanのこだわりはTシャツ以外にも多数あるが、ラフィーという落ち綿[2]で作られたワッフルのアイテムもぜひ知ってもらいたい。 「春や秋のような中間季節の4番バッターは『Waffle Mid-neck』です。 昔、アメリカのベースボールユニフォームで防寒用のアンダーシャツは凹凸があって肉厚だったので、それをイメージしたアイテムなのですが、1枚で着られるような見え方にしたいと思い、ワッフルの目を大きくし、デザインしたもので、面積の大きい背中は生地が伸びないように、真ん中に切り替えを入れ、生地目を変えてよりタフさを出しています。 さらに縫い目は肌へのあたりが少ないフラットシーマを採用した仕様になっています。 このアイテムは落ち綿を使っているのですが、落ち綿は糸がランダムで凹凸があるのが特徴で独特の風合いが人気のアイテムになっています」
吊り編み機や、50年以上前のミシンを使って生み出されるJackmanのアイテムは、そのすべてに職人の技のようなものを感じる。現在、東京とロンドンに直営店があり、その他セレクトショップなどで手に入れることができる。一つひとつのアイテムに驚くほどの手間暇をかけたそのクオリティをぜひ体感してほしい。 [1]メリヤス編み: 表目と裏目の2種類を交互に編んでいく編み方で、Tシャツやタイツなどポピュラーな製品に多く用いられる編み方 [2]落ち綿: 糸を製造する際に削り落ちた綿を再利用したもの。短い繊維が含まれているので糸の太さがムラになり独特の風合いに仕上がる