老後の生活を一瞬でダメにする「悪い借金」の特徴ワースト1
今年は「新NISA&『オルカン』投資」が話題となった。だが、まだ投資をやったことがない人や、投資を始めても次の一手がわからない人も多いかもしれない。そんな中、世界600万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルとゴールドマン・サックスCEOが絶賛する全米ベストセラーが話題となっている。世界的ベストセラー『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の著者で、「世界最高のビジネススクール教授50人」に選出されたニューヨーク大学スターン経営大学院教授スコット・ギャロウェイの『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』だ。9社を起業した連続起業家でもあり、日本で「GAFA」という言葉を定着させた全米屈指の人気教授が明かす「世界最先端の“お金と人生”の戦略」とは? 本書から抜粋・編集してお届けする(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)。 ● 「悪い借金」ってなんだ? 高金利のクレジットカードローンや、後払いローン、店頭ローンなどの短期的な借金は泥棒みたいなものだ。 たとえ「無利子」のローンであっても、それは将来の消費へのコミットメントであり、現在の自分のために将来の自分にお金を払わせることになる。 1つのルールとして、購入したものを使い終えても返済期間が続くローンは組むべきではない。 たとえば、30年間の住宅ローンは、30年後もその家に住むことが考えられるので、このテストに合格する。 しかし、1シーズンしか履かない靴を買うために、12回払いのクレジットカードローンを組むのは好ましくない。 自分へのご褒美は必要だが、身の丈に合わない買い物はすべきではない。 若いうちは、収入と支出のギャップを埋めるために短期的なローンを組むこともあるだろう。 しかし、将来を台無しにしないためには、節度を守ることが大切だ。 ローンは賢く利用しよう。 たとえば、クレジットカードローンを利用しているなら、他のローンには手を出さない。 5つもの口座にお金を振り分け、ローンがあることをわかりにくくしてはいけない。 ローンの詳細は家計管理をしている表計算シートの一番上に書き、返済計画を立て、返済額を毎月の生活費に組み込もう。 ● ローン中も「貯金力」は鍛えなさい また、ローンを抱えているからといって、貯金力を鍛えるのをやめてはいけない。 金利18%のクレジットカード払いをしていても、月に10ドルは貯金に回そう。 ローン返済で毎月の収支が赤字になるなら、まずはしっかりとした返済計画を立てよう。 生活が成り立たない、ローン総額が毎月増えていき終わりが見えないなどの深刻な状況にあるなら、クレジットカウンセリングを受けるべきだ。 その際は、認定されたクレジットカウンセラーがいる非営利のクレジットカウンセリング組織を探すこと。 米消費者金融保護局のウェブサイトには、ガイダンスとリンクが掲載されている。 現在の自分は、律儀に家計を管理し、お金を貯めている。 一方、その先には未来の自分がいて、そのお金を使うときがくるのを待っている。 大切なのは、現在の自分の幸せと、未来の自分の幸せとのバランスを取ることだ。 ファイナンシャル・プランニングのアドバイスでは、当然ながら未来の自分に重点が置かれがちだ。 だが、そのためにバランスを崩してはいけない。 現在の喜びを過度に奪う計画を立てても、おそらく長続きしない。 現在の楽しみを奪われ続けたら、未来の自分はどんな人間になってしまうのだろうか? (本稿は『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』の一部を抜粋・編集したものです)
スコット・ギャロウェイ/児島 修