「普通の生活に戻れれば…」 能登半島地震から1年 それぞれの元日
テレビ金沢NEWS
各地で甚大な被害をもたらした能登半島地震。あの日から1年。ことしの元日は元通りの生活を願う、多くの人の姿がありました。
元日。雲が晴れ、珠洲市内でみられた初日の出。 珠洲市民: 「待ってて良かったなって感じ。何事もなく、平和に過ごせたら、いいかな」 「特別いいこととか要らない。なくてもいいので、前みたいな普通の生活に戻れればいいかなと思います」
大規模な火災で焼け落ちた輪島市の朝市通りでは…花を手向ける人の姿が。 この1年で…瓦礫はあらかた撤去されましたが… 輪島朝市 日吉酒蔵・日吉 智 さん: 「多くの人に支えられて支援されすごした1年。街を再生していけるのかなという部分と、どうなるのかという不安も」 あの大地震から1年。いまだ各地に爪痕が残る一方、公費解体による更地も増え… 長く通れなかった海沿いの道路も開通するなど少しずつ変わってきた能登の風景。
輪島市内の仮設住宅では… 「よいしょー!よいしょー!」 住民とボランティアによる餅つきが行われました。 餅つきに参加した子ども: 「(Q. どういうところが楽しかった?)ぺたんとつくところ」 つきたてのお餅をその場でほお張ると…笑顔がこぼれます。 輪島市民: 「おいしい柔らかい~」 同じ市内のスーパーでも威勢のいい掛け声が… 「よいしょー!」
こちらでは、地震で全壊した和菓子店の店主が1年ぶりにおはぎを作りました。 吉野家・吉野 博司 さん: 「皆さんの顔がね、忘れられないんで。ことしは再建をできるだけ早くスタートしたいなっていう気持ちにはなってます」
珠洲市内の神社では… 珠洲市民: 「今こういう災害あっての状況だけど普通の生活ができたらなと」 「いいことあるの」「いいことあるねって」 おみくじは、家族揃って… 「大吉やった?やった」「みんな大吉」「すごーい」 ただ、不安な思いも… 珠洲市民: 「きょうは大変。午後4時まで1年だから(地震が)ちょっと来るだけでビクッとする。身構える、身構える」 できるだけ普段通りのお正月をと、広場ではおせちが振る舞われました。 珠洲市民: 「みんなで集まれる場所があるのがいいなと、明るく健康に過ごせたらいいかなと思います」 ことしは、おせちを仮設住宅で味わう人も…。部屋が狭く、県外の孫たちと過ごす正月は叶いませんでした。 六田 明憲 さん: 「昔の生活に戻れるような1年にしてくれたらありがたいな」