「中島らもや吾妻ひでおの本に書いてあった通りだ!」 ストロング系飲料を「1日10缶」飲んでいた男が、断酒した後に体に起きた“異変”
「食費にいくらかけているんだよ!」という気持ちはわかるが、当時は一気にそれらを口に頬張りながら、喉に詰まった食べ物をストロング系で、胃に洗い流すことくらいしか楽しみがなかったのだ。 やがて、近所に松のやができたので、そうすると毎晩カツ丼かトンカツ定食のテイクアウトだ。そこに酒のつまみとして、しば漬け、横浜家系ラーメンのテーブルに置いてあるようなきゅうりの漬物、ニンニク醤油漬けなど、血糖値が上がりそうな漬物までも食べるようになったため、いよいよ1日の食費は3000円を超えるようになった。
当時はコロナ禍だったため、これといった飲み会がないにもかかわらず、ひとりで飲み食いして9万円なのだから、さすがに使いすぎた。給料の半分が酒と飯で消える。体重もクレジットカードの負債も増えていくのだが、見ないようにしていた。 しかし、同時に「これだけ飯を食っているのであれば、アルコール依存症ではなさそうだな」という、今考えると荒唐無稽な見立てをしていた。というのも、アルコール依存症になると連続飲酒状態が続き、食事よりも酒を優先して、痩せこけると思っていたからだ。
■断酒後の食生活はこんなふうに変わった しかし、いくら酒をがぶ飲みしても、食べている量が量なので、痩せることはなく、年齢を重ねていくと、新陳代謝も低下して運動しても痩せにくくなる。 その結果、前編で書いた通り、酒の飲みすぎで肝臓値の値であるγ-GTPの値が「2410」という大台を叩き出した。町にいる「酒飲み」を自称するおじさんでも、彼らの数値は「400」程度らしいので、会話の次元が違う。 ちなみに、γ-GTPの値が「2410」と診断された際、実は血糖値の値である「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」も6.0%を超えていた。この数字が何を意味するかというと、「糖尿病予備軍」になってしまったということである。糖尿病と診断されるのは6.5%からなので、もう少しで丸々としたお腹にインスリン注射である(ここまで読んでいてわかると思うが、筆者は球体みたいな体をしている)。